熊本県に拠点を置く株式会社FKGコーポレーションは、廃棄される燃焼灰を原料とした土壌改良材「ADSITE(アドサイト)」をリリースして1周年を迎えた。このゼオライト製品は、土の栄養素を保持する力が高く、環境にやさしいサスティナブルな商品として注目を集めている。

国内燃焼灰を再利用した画期的な土壌改良材

日本では、温暖化や集中豪雨の影響で農地の土壌環境が大きな変化を迎えている。土壌中の栄養素がイオン化し、雨水と共に流れ出してしまうという問題が増加しているのだ。その改善のために開発されたのが、燃焼灰を原料に作られたゼオライト製品「ADSITE」だ。この製品は、土壌中の栄養素をしっかりと保持し、作物に必要な栄養を効率的に供給する特性を持つ。
国内で毎年1,200万トン発生する燃焼灰の約13%、つまり1,560千トンが未利用となっている。この未利用分を資源として活用したADSITE。このADSITEの陽イオン交換容量(CEC)は220cmol/kgと、一般的な天然ゼオライトの約3倍の性能を誇る。これにより、農作物の成長をサポートし、持続可能な農業に貢献することが可能になる。さらにADSITEは国内で発生する燃焼灰を再利用して製造されているため、輸入品の価格高騰に左右されない点も大きなメリットだといえそうだ。
サスティナビリティに重点を置いたこの取り組みは、地球環境に優しい持続可能な製品として農業分野においても革新をもたらしており、今後さらなる普及が期待される。

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