★ここが重要!

★要点
コーヒー豆を“まるごと微粉砕”して食べる新ブランド「MOKABLE(モカブル)」が伊勢丹新宿店に期間出店。抽出で取りこぼす豆の個性を余さず味わう設計で、ジェラートやフィナンシェなど有名パティシエとの協業も同時展開。。
★背景
フードロス削減と原材料の最大活用が常識になる中、ドリップで約7割がフィルターに残る“飲む”様式の再考が進む。嗜好品×サステナブルの文脈で、食体験を置き換えるプロダクトが拡大。

一杯のコーヒーは、実はほとんどを捨てている。香りも油分も、フィルターの向こう側。モカブルはそこをひっくり返す。“飲む”から“食べる”へ。豆をまるごと微粉砕し、チョコレートのような口どけで個性を丸ごと届ける。舞台は伊勢丹新宿・本館地下1階。10月8日からの一週間、コーヒーの常識が試される。

豆を余さず——“まるごと”設計の論理。

前提はシンプルだ。抽出では風味成分の多くがフィルターに置き去りになる。モカブルは豆を微粉砕し、サステナブル植物油脂と合わせて板状やテリーヌに成形。見た目はチョコ、香りはコーヒー。ローステッドは深煎りの苦味とコク、フルーティは浅煎り由来の柑橘やベリーのニュアンス。ドリップでは届かなかった層の味が、そのまま舌に乗る。

モカブル アソーテッド キャレボックス

百貨店で検証する“新習慣”——新宿の一週間。

会期は10月8日(水)〜14日(火)。場所は伊勢丹新宿店 本館地下1階フードステージ。定番のキャレやテリーヌに加え、パティシエ陣がコラボを連投する。YAYOI TOKYOのジェラートはローステッド/フルーティの2種、LIFENRIは砕いたモカブルを忍ばせたフィナンシェ、ナッツのドラジェはアーモンドやピーカンをコーティング。“食べ方の辞書”を一気に広げ、家庭のデザート動線に入り込む狙いだ。

モカブルジェラート by YAYOI TOKYO(ローステッド/フルーティ)

嗜好品×サステナブル——置き換えが生む価値。

重要なのは「足し算」ではなく「置き換え」だ。豆の個性を余さず届けることは、原材料の利用効率を上げることに直結する。サプライチェーンの上流で丁寧に育てられた豆の価値を、最後まで回収する設計。嗜好品の愉しみを削らずに、フードロスと真っ向から向き合う。サステナブルはストイックだけの言葉ではない——おいしさの文脈に着地するとき、生活に定着する。

“プロの現場”から逆輸入——協業が拓く味の地図。

ミシュラン店やトップパティシエの現場で採用が進むのは、味の組み立て方が増えるからだ。油脂との相性、焼菓子への組み込み、冷菓での香りの伸び。パウダーではなく“食材”として扱えることで、料理と菓子の境界がにじむ。百貨店のポップアップは、そのプロトタイプを市民権へ押し上げる装置になる。

モカブル公式サイト:https://mokable.jp

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