★ここが重要!

★要点
第102回箱根駅伝(1月2–3日)で、トヨタが提供した運営車両40台がすべて電動車に。FCEV・BEV・HEVを用途別に使い分け、「選手と地球にやさしい大会」を運用面から後押しした。
★背景
国民的な人気を誇る箱根駅伝だが、長年、選手の前を走る運営車両の排出ガス問題が指摘されてきた。カーボンニュートラルへの移行が社会全体の急務となる中、100年以上の歴史を持つこの大会が、最先端の環境技術を社会に披露するショーケースとしての役割を担い、持続可能なスポーツイベントの新しい姿を提示した。

新春の箱根路に、新しい風景が加わった。第102回箱根駅伝では、トヨタが提供した運営車両がすべて電動車に置き換わり、静かでクリーンな隊列がレースを支えた。水だけを排出する燃料電池車(FCEV)が先導役を務め、選手たちはより良好な環境のもとで力を出し切った。歴史ある大会が、脱炭素社会に向けた実装の場になった瞬間だ。

水素で走る“顔”——センチュリーFCEVとFCEV中継トラック

大会本部車にはセンチュリーをベースにしたFCEVオリジナル車両を採用。排出物は水のみで、静粛性の高い運用が可能になった。先頭集団を撮影する共同カメラ車もFCEVの小型トラックに置き換え、視聴者が最も目にする“移動スタジオ”のゼロエミッション化を実現した。

40台で組む電動のオペレーション

提供車両は合計40台。選手・関係者輸送のコースターはFCEV仕様、荷物車はグランエースFCEV、要人車はクラウンセダンFCEVへと置き換えた。医務・緊急対応にはBEVのe-Paletteを配備し、用途に応じて最適な電動技術を当てはめるオペレーションを敷いた。
各大学の運営管理車はHEVを採用し、燃料には福島で栽培した非可食植物ソルガム由来バイオエタノールを10%配合した低炭素ガソリン「E10」を使用。ENEOSが調製し供給した。FCEV・BEV・HEVの組み合わせで大会全体の環境負荷低減を図るという、トヨタの“多様な電動化の選択肢”をコース上で具体化した。

伝統の更新、次の100年へ

トヨタは2003年に一部運営車両の提供を開始、2011年から協賛社として大会を支えてきた。今大会での全台電動化は、100年以上の歴史を持つ箱根駅伝を、選手にも地球にもやさしい舞台へアップデートする一里塚になった。スポーツの熱気と環境配慮を両立させる実装例として、来年以降の大会運営や他競技イベントにも波及が期待される。

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