2025年8月19日から25日まで、大阪・関西万博の大阪ヘルスケアパビリオン内「リボーンチャレンジ」で開催される、西日本プラスチック製品工業協会主催「バイオプラスチックで REBORN」に、株式会社吉川国工業所が出展する。循環型社会とサステナブルな暮らしをテーマに、植物由来のセルロースファイバー(CMF)を活用した最新複合樹脂製品と素材を披露し、“長く使えるモノづくり”の姿勢を万博の場で発信する予定だ。

自然の恵みを製品に活かす“長く使える”思想。
吉川国工業所は、創業以来「暮らしに寄り添う道具」を生み出してきた。量産や低価格化の競争とは距離を置き、手に取ったときの温もり、長年使い続けられる耐久性、そして環境負荷の低減を追求してきた。その思想が、植物由来のセルロースファイバー複合樹脂という新素材との出会いにつながった。石油由来プラスチックの使用量を抑えつつ、冷たさや人工的な光沢を抑えた質感は、日常の中で自然の息づかいを感じさせる。
今回の展示では、セルロースファイバー複合樹脂を用いた大小2種類の収納ボックスに加え、複合樹脂ペレットも紹介される予定。強度と軽さを兼ね備えたCNF/CMF複合樹脂、完全植物由来のオールバイオ樹脂、廃コットン由来のアップサイクル複合樹脂など、多様なラインアップは、業界や来場者に新たな素材選択の可能性を示すことになるだろう。製品メーカーであり素材メーカーでもある同社の二つの顔が、循環型社会の実現に直結する提案として形になる。


万博を通じて広がる「参加型」環境アクション。
同社の吉川代表は、「万博を通じて、素材や製品を手に取った人の暮らしと価値観に変化を起こしたい」と語る。大阪バイオプラスチックビジネス推進ネットワーク(OBPN)の一員として、国際的な舞台で環境配慮の意義を訴える今回の出展は、企業活動を超えた社会的アクションでもある。「見る」だけの展示ではなく、実際に触れ、質感や温もりを体感できる機会として来場者と未来を共有することを狙っている。
「バイオプラスチックで REBORN」は、2025年8月19日(火)から25日(月)まで、大阪ヘルスケアパビリオン内「リボーンチャレンジ」で開催される。テーマは「Nature Positive from bio plastics.」。セルロースファイバー複合樹脂は、その理念を体現する素材として初めて万博の来場者の前に姿を現す。吉川国工業所の展示は、サステナブルな暮らしの実現に向けた確かな一歩として、これからの社会に役立つ提案になるだろう。
