JR東日本スタートアップ株式会社は、株式会社ECOMMIT、Idein株式会社と連携し、JR八王子駅を起点とした資源循環プロジェクトを開始した。この取り組みは、エッジAI技術を活用した資源(不用品)回収の実証実験を通じて、地域住民に資源循環の重要性を広めることを目的としている。

エッジAI技術による地域密着型の資源循環プロジェクト
資源循環社会の構築が急務となる中、JR東日本スタートアップ株式会社(代表取締役社長:柴田裕、以下JR東日本スタートアップ)、株式会社ECOMMIT(代表取締役CEO:川野輝之、以下ECOMMIT)、Idein株式会社(代表取締役CEO:中村晃一、以下Idein)の3社は、駅を拠点とした新しい取り組みを開始した。
このプロジェクトは、JR八王子駅に「PASSTO」回収ボックスを設置し、衣類や雑貨などの不要品を次の利用者に渡すことを目的としたサービスだ。現在、98%という高いリユース・リサイクル率を誇っており、CO2排出削減への貢献が期待されている。
特に注目すべきは、IdeinのエッジAIプラットフォーム「Actcast」を活用したAIカメラの導入だ。これにより、回収サービスの利用状況をリアルタイムで分析し、CO2削減効果を可視化する。企業はこのデータを用いて、地域のニーズに応じたサービスの改善や、新たな商品開発への活用を検討しているが、最も重要な狙いは、このデータを駅構内のサイネージを通じて地域に発信することで、住民に資源循環の必要性を認識してもらうことだ。

また、実証実験期間中には、通常の回収品目に加えて、食器類や小型家電なども回収するイベントを予定している。これにより、地域住民が積極的に参加できる機会を提供し、地域全体の環境意識の向上を図る。
このプロジェクト「PASSTO」では、AI技術を駆使して、地域住民が資源循環の必要性を認識し、行動変容を促すことが期待されている。また、取り組みを通じて地域全体の環境意識を高めるだけでなく、新しいモノづくりの在り方を提案するものとして注目を浴びている。「PASSTO」は地域全体のエコシステム改善に寄与し、さらに市場までもを活性化させる新たな社会貢献モデルとなるだろう。