横浜市とヨコハマSDGsデザインセンターは、脱炭素先行地域に指定されているみなとみらい地区において、「みなとみらいサーキュラーシティ・プロジェクト」を推進している。その一環として、同地区で資源循環の可視化を行い、循環率の進捗を定量的に把握する取り組みを開始した。地区単位での資源循環の可視化は、日本で初めての試みとなる。

循環率の定量化で資源活用の最適化へ
資源循環の可視化とは、サーキュラーエコノミーへの移行状況を数値化し、資源の循環性を把握する取り組みで、具体的には、地区内で投入される資源、排出される資源の量、それらのうち循環される資源の割合を定量的に評価する。このデータを基に、みなとみらい地区におけるサーキュラーエコノミーのさらなる推進を目指す。
本取り組みによって、地区内の資源循環率を向上させるための重点分野が明確になり、資源の適正利用を促進することが可能となる。また、循環率の向上は、温室効果ガス排出の削減にもつながり、脱炭素社会の実現に貢献することが期待されている。
参画主体には、資源調達や廃棄物データの共有、再資源化の促進などを継続的に行う企業や団体が名を連ねている。今後は、さらなる参画主体の拡大を図り、データの精度向上を進めるとともに、具体的な資源循環施策の検討を関係者と連携しながら進めていく。
本プロジェクトの成功は、都市部におけるサーキュラーエコノミーのモデルケースとなる可能性を秘めている。