キッチハイクは、甲子化学工業、清水建設、北海道猿払村など官民5者で連携し、サステナブルな旅「HOTATOUR(ホタツアー)」を開始する。日本最北の村・猿払村を舞台に、ホタテ漁の現場や廃棄される貝殻を再利用したプロダクトのルーツに触れる体験型ツアー。大阪・関西万博の共創プロジェクトをきっかけに生まれたこの旅は、地域の課題に共感し、持続可能な未来づくりに参加する新しい観光の形を提案する。

廃棄されるホタテの貝殻、課題から生まれたプロダクト。
日本有数のホタテ水揚げ量を誇る猿払村では、その裏側で大量に発生する貝殻の処理が長年の課題だった。この課題に着目した甲子化学工業や清水建設などは、廃棄されるホタテ殻を「地域資源」として再生するプロジェクトを始動。ホタテ殻を主原料としたエコプラスチック素材「SHELLTEC®︎」を開発し、ヘルメット「HOTAMET」やベンチ「HOTABENCH」などのプロダクトを生み出した。この一連の取り組みが大阪・関西万博の共創プログラムに選定され、多くの関心を集めたことが、今回のツアー誕生のきっかけとなった。


“村の日常に触れる”旅、漁師との対話や開発秘話も。
「HOTATOUR」は、単なる観光名所巡りではない。普段は立ち入れないホタテ貝殻の堆積場を見学したり、「HOTAMET」開発に携わった村の担当者から開発秘話を聞いたり、地元漁師と食卓を囲んだりと、村の日常や課題の最前線に深く触れることができる。2名から催行する少人数制のプライベートツアーのため、村人との対話を通して、より深い学びと発見を得られる。オホーツク海で育った天然ホタテを味わうことも、持続可能な「育てる漁業」の未来を支えることに繋がる。



消費するだけでなく「参加する」旅へ。
このツアーは、地域の課題に共感し、その解決に向けた取り組みを応援する「参加型」の旅を目指す。猿払村の暮らしや自然、そして課題から生まれたイノベーションを体感することで、参加者一人ひとりが持続可能な未来を自分事として考えるきっかけを提供する。大阪・関西万博が掲げる「未来社会の創造」というテーマを、日本最北の村から発信する先進的な取り組みといえるだろう。