群馬県嬬恋村に位置する「池の平湿原」が、7月から高山植物の見ごろを迎える。標高2,000メートルを超えるこの高層湿原は、火山由来の地形と独特の気候条件により、希少な動植物の宝庫として知られている。休暇村嬬恋鹿沢はこれに合わせ、平日限定のガイド付きツアーを開催。高原野菜と地元赤城牛を用いたビュッフェ宿泊プランも展開し、自然と味覚の両面からこの季節ならではの体験を提供する。

高山植物の女王・コマクサも見ごろに。天空に広がる多様な命の営み。
池の平湿原は、群馬県と長野県の県境に広がる高峰高原・湯の丸高原の中間地点に位置し、標高は2,000メートルを超える。数万年前の火山活動で形成された火口原に発達した高層湿原で、昼夜・年間を通じた大きな寒暖差という厳しい環境が、多種多様な動植物の共存を可能にしてきた。
「天空のお花畑」とも称されるこの湿原では、7月にレンゲツツジやアヤメの群落が、8〜9月にはノアザミ、マツムシソウ、リンドウが咲き誇る。中でも注目を集めるのが「高山植物の女王」コマクサの開花。6月下旬から7月にかけて咲くその姿は、登山者や植物愛好家にとって特別な存在であり、毎年多くの人々がこの瞬間を求めて訪れる。


動植物の交差点。カモシカ、オコジョ、そして高山蝶との偶然の出会い。
池の平湿原の魅力は、高山植物だけに留まらない。標高と気候の特性によって、里山に生息する動物と高山に棲む野生動物の両方が、このエリアで共存している点が大きな特徴だ。特別天然記念物に指定されているニホンカモシカや、環境省レッドリストの絶滅危惧種であるオコジョなども生息し、運が良ければその姿を確認することができる。
さらに猛禽類のノスリやハヤブサ、季節ごとに飛来するミヤマモンシロチョウやベニヒカゲなどの高山蝶も見どころのひとつ。自然音に耳をすませば、鳥のさえずりや昆虫の羽音がこだまし、人間と自然との距離の近さを体感することができる。

専門ガイドと歩く湿原散策。「池の平湿原ガイドウォーク」を平日限定で開催。
こうした豊かな自然をより深く楽しむために、休暇村嬬恋鹿沢では「高原植物の天国『池の平湿原』ガイドウォーク」を7月1日から平日限定で実施中だ。ガイドは地域の自然に精通した鹿沢インフォメーションセンターのスタッフが担当し、高山植物や地形、動物の生態などについて詳しく解説する。
実施期間は2025年7月1日から7月25日、8月15日から8月29日までの平日、時間は午前9時から正午まで。定員は9名で、前日までに休暇村嬬恋鹿沢または鹿沢インフォメーションセンターへの予約が必要。参加費は1人1,000円(税込)で、環境保全への理解を深めるきっかけとしても参加者から好評を得ている。

地元食材・赤城牛ロゼ仕立て付き「プレミアムビュッフェプラン」。
「休暇村嬬恋鹿沢」で、“自然にときめく”夏の過ごし方を。
湿原散策の後は、地元の恵みを堪能する特別な食体験が待っている。休暇村嬬恋鹿沢では、2025年7月1日から8月31日までの期間限定で、群馬県産「赤城牛~ロゼ仕立て~」をメインに据えたビュッフェ宿泊プランを展開中だ。
このプランの目玉「赤城牛」は、部位ごとに異なる温度と時間で真空低温調理を行うことで、しっとりとした食感と凝縮された旨みを引き出している。さらに夏季に旬を迎える嬬恋産の高原野菜をふんだんに使用したサラダ、天婦羅、冷製スープなどが並び、食材の鮮度と土地の季節感を五感で味わえる構成だ。
休暇村嬬恋鹿沢は、標高1,400メートルの高原に位置し、周囲には民家や観光施設が存在しない静寂な環境にある。豊かな自然に囲まれた“ポツンと温泉リゾート”として、日々の喧騒から離れた時間を過ごすことができる。
温泉は、地元の名湯「鹿沢温泉」を引湯した大浴場を完備。周辺にはハイキングや登山に最適なルートも多数あり、夏には新緑、秋には紅葉と、四季折々の景観を楽しむことができる。1泊2食付きで1名20,650円(税込・入湯税込)から。池の平湿原と赤城牛、そして静寂なリゾート。ここでしか得られない“夏の幸福”が、この場所にある。



