大阪ガス株式会社と三菱重工業株式会社は、都市ガス業界で初となる「CO2NNEX®」というデジタルプラットフォームの運用を開始した。これはe-methaneの環境価値を証書化し、管理・移転を可能にするもので、大阪・関西万博での導入を予定している。

CO2排出量の可視化と管理で、カーボンニュートラルな未来へ。

環境問題がますます重要視される現代において、CO2の排出削減は急務となっている。そんな中、大阪ガスと三菱重工は、CO2の流通を可視化し、e-methaneの環境価値をクリーンガス証書として管理するための「CO2NNEX®」を共同で開発した。このプラットフォームは、万博におけるe-methane製造・利用実証のデータを蓄積し、証書化されたクリーンガスを管理・移転する役割を果たす。
従来、CO2排出削減の取り組みは個別に行われていたが、「CO2NNEX®」はそのプロセスをデジタル化し、一元管理を実現。このプラットフォームにより、東邦ガスや日本ガスなどが製造したe-methaneの環境価値を大阪ガスが効率的に利用し、万博会場でのカーボンニュートラル化に貢献することが期待されている。
また、この技術は動画を通じて万博来場者に紹介され、持続可能なエネルギー利用の重要性を広く伝える予定だ。「CO2NNEX®」の導入により、2030年にはe-methane社会の実現へと近づく一歩となるだろう。
今後は、e-メタンやカーボンリサイクル燃料の実用化と共に、CO2の貯留技術(CCS)との連携も視野に入れており、CO2バリューチェーンの構築を目指している。2024年4月からは、クリーンガス証書の民間運用が開始され、全国での利用が進む。
大阪ガスと三菱重工は、CO2NNEXの運用を通じて得られた成果を活用し、カーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みをさらに進めていく予定だ。

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