★ここが重要!

★要点
微細藻類由来の国産原料開発を手掛けるcircuRE actが、小中学生の環境アクションチーム「DREAM BUILDERS」と協働。アースデイ東京2026の場で、微細藻類「ソラリス」を原料とした未来の化粧品や食品の製品企画を、子どもたちが自ら発表する教育プログラムを実施する。
★背景
脱炭素と脱石油が世界の潮流となる中、CO2を吸収して成長し、オイルを蓄積する「微細藻類」は、次世代のバイオマス資源として注目が集まる。しかし、その可能性を社会実装するには、技術開発だけでなく、未来を担う世代がその価値を理解し、創造性を発揮する「教育」の視点が不可欠だ。

地球に初めて酸素をもたらした、30億年前の小さな生命「微細藻類」。その計り知れない可能性を、現代の子どもたちの自由な発想力で解き放つ。微細藻類由来の原料開発に取り組むcircuRE actが、小中学生の環境チームと共に、未来の製品を企画する教育プログラムを始動させた。これは、生物と化学、そしてビジネスが交差する、新しい学びの形だ。

生命の原点「微細藻類」とは何か

およそ30億年前、地球上で光合成によって酸素を生み出したとされる生物、藍藻(らんそう)。現代の微細藻類は、こうした光合成生物の系譜に連なる存在であり、地球環境と生態系を支える重要な役割を担っている。現代の私たちの生活を支える石油も、元を辿れば微細藻類やプランクトンなどの有機物が、海底に蓄積してできたものとされている。 circuRE actが着目したのは、J-POWERが10年以上研究を続ける微細藻類「ソラリス」。他の種よりもオイルを蓄積する能力が高く、将来的にはSAF(持続可能な航空燃料)の原料としての活用も期待される、有望な国産バイオマス資源だ。

子どもの発想が、未来の製品を創る

今回のアースデイ東京でのプログラムは、この微細藻類の可能性を、子どもたちの視点で探求する試み。参加する小中学生チーム「DREAM BUILDERS」は、事前に微細藻類の特徴や、それが持つオイルの特性を学ぶ。そして、その知識を元に、「もしソラリスが化粧品になったら?」「どんな食品が作れるだろう?」というテーマで、自由な製品企画に挑戦する。 子どもならではのユニークな発想で生まれた企画は、イベント会場で実際にプレゼンテーションされる。生物が化学を通じて産業になる。そのプロセスを体験することで、子どもたちは科学の面白さと、社会課題解決への参加意識を育む。

微細藻類勉強会に参加した子供たち

パーム油の代替から、SAFまで

ソラリスが蓄積するオイルは、その組成がパーム油に類似していることが分かっている。パーム油は、生産過程での森林破壊などが世界的な問題となっており、その代替原料の開発は喫緊の課題だ。circuRE actは、化粧品や食品の原料として、このソラリス由来のオイル「ソラルナ®オイル」の国内培養と原料化を進めている。 さらに、将来的にはバイオマスエネルギーとしての活用も視野に入れる。地球最古の生命体が、現代の気候変動問題を解決する切り札になるかもしれない。子どもたちが描く未来予想図は、その壮大な物語への、小さな、しかし確かな第一歩だ。

微細藻類「ソラリス」の特徴

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