大阪市立科学館は、1970年大阪万博をテーマにした企画展「万博で夢見たサイエンス展」を12月6日から開催する。本展では、万博で紹介された科学技術を振り返るとともに、現代から未来へと続く技術の進歩を展示する。2025年大阪・関西万博を控え、科学の可能性を再考する絶好の機会となるだろう。
万博が描いた未来と現代の科学をつなぐ展示
1970年の大阪万博は、人々に科学技術の可能性を強く印象付けた象徴的なイベントだった。当時の万博会場では、コンピュータ、宇宙開発、通信技術など、未来を予感させる多くの技術が紹介された。本展では、当時の記録映像やパネルを通じて、万博で描かれた未来像を再現。さらに、松下館で企画され、大阪城天守閣前に埋められたタイムカプセルの展示も行い、万博の理念が未来にどのように託されたかを紹介する。
また、前期展示では、万博で使用されたIBM System/360などの大型コンピュータや、当時の貴重な資料を公開。後期展示では、アポロ15号が持ち帰った月の石や宇宙開発に関する資料を通じて、宇宙科学の進展を探る。
さらに、関連イベントとして、JAXAの協力を得た「イトカワの石、リュウグウの石」の展示や、「はやぶさ2」に関するスペシャルナイトなど、現代の最先端科学を学べるプログラムも予定されている。
2025年の大阪・関西万博を目前に控え、本企画展は、過去の万博で描かれた夢を現在に引き継ぎ、未来へとつなぐ貴重な機会となる。