住宅メーカーのLib Work(リブワーク)と大手化学メーカーの帝人は、炭素繊維で木材を強化した新素材「LIVELY WOOD®」を世界で初めて使用した住宅商品「LIVELY VILLA Noki®」のモデルハウスを、福岡県糸島市と熊本県阿蘇郡西原村にオープンした。この新素材により、従来では困難だった柱のない大空間と深い軒下空間を実現。日本の森林資源活用と、自然と調和する上質な暮らしを両立させる、未来の住まいを提案する。

国産杉と炭素繊維の融合、新素材「LIVELY WOOD®」。
日本の豊かな森林資源の活用が求められる中、帝人が開発したのが、国産杉などの木材と炭素繊維を組み合わせた炭素繊維強化集成材「LIVELY WOOD®」。木材の持つ温かみや風合いはそのままに、炭素繊維の持つ高い剛性を加えることで、木材単体では実現できなかった強度と設計の自由度を両立させた。この未来の建材を住宅の垂木(たるき)として使用することで、Lib Workは耐震等級3という最高基準の安全性を確保しながら、これまでにない開放的な空間を生み出すことに成功した。

自然と暮らしが交わる、柱のない大空間。
糸島と阿蘇にオープンしたモデルハウスは、この新素材のポテンシャルを最大限に引き出す。糸島モデルハウスでは、3mもの深い軒下空間と20帖を超える柱のないテラスを設け、室内のどこからでも海の絶景を堪能できる設計。阿蘇モデルハウスでは、約8mにも及ぶ大開口部を設置し、目の前に広がる大自然をまるで一枚の絵画のように切り取る。従来の木造住宅の常識を覆すこれらの大空間は、「LIVELY WOOD®」の高い強度が可能にしたもの。柱や壁に視界を遮られることなく、内外が一体となった非日常の暮らしを提供する。


2030年に1,000棟を目指す、未来の住宅のスタンダードへ。
Lib Workと帝人は、この「LIVELY VILLA Noki®」を皮切りに、今後も新しいシリーズの展開を計画。国内の工務店や住宅メーカーとも連携し、2030年までにシリーズ累計1,000棟の販売を目指す。この取り組みは、単に新しい住宅商品を販売するだけでなく、日本の林業活性化や環境保全にも貢献する。両社の戦略的パートナーシップは、持続可能な社会の実現に向けた、異業種連携の新たなモデルケースとなりそうだ。