株式会社村田製作所は、セラミックコンデンサの材料設計技術を応用した排ガス処理用耐熱セラミック触媒材料を開発した。この材料は、従来の触媒を超える耐熱性を持ち、高濃度の排ガス処理を可能にする。
材料の開発から量産まで、技術の確立が注目
この排ガス処理用触媒は、伝統的な貴金属を使用せずに製造されており、化石燃料の消費を最大53.0%削減する実績を上げている。これにより、環境への負荷を軽減しつつ、排ガスの浄化効率を高めることが可能となった。
村田製作所は、材料の開発から量産まで、高度な技術を駆使してきた。排ガス処理用耐熱セラミック触媒材料は中国の触媒メーカー上海斐腾科技公司(F-Tech社)が製造・販売しており、すでに量産が開始されてている。この技術の確立は、環境技術分野において大きな注目を集めている。
排ガス処理用ハニカム触媒を導入した河南博愛強力車輪製造有限公司では、排ガスの主成分である酢酸エチルの浄化に成功。燃料削減率53.0%を達成し、燃料費の大幅な削減に貢献するなど実績も出てきている。
村田製作所は、持続可能な社会の実現に向け、今後も環境負荷を軽減する技術や商品の開発に注力し、自社内での積極的な活用を通じて、環境経営を推進していく。