シャープ株式会社は、静岡大学農学部の一家崇志准教授、山下寛人助教と共同で行った研究により、プラズマクラスター技術が植物の生育促進に寄与するメカニズムを初めて確認したと発表。この技術は、植物の初期生育を大幅に促進することが明らかになり、持続可能な食料生産性向上への貢献が期待される。

レタスの生育促進から穀物への応用

2016年にプラズマクラスター技術がレタスの生育を促進することが実証されたシャープ。今回の研究では、全遺伝情報が明らかなイネを用い、プラズマクラスターイオンを直接照射することで初期生育が顕著に促進されること、またエネルギー生成を指示する遺伝子発現が増加することが確認された。

プラズマクラスター技術は、正イオンと負イオンを利用した空気浄化技術で、これまでにも多くの第三者試験機関により、その安全性と様々な効果が実証されてきた。今回の成果は、食料生産性の向上が求められる現代において、この技術が新たな解決策の一つとなることを示唆している。

静岡大学農学部の一家崇志准教授は、今回の研究成果が、さまざまな作物への応用や実際の作物栽培においても有益な影響をもたらすことを示唆しているとコメント。特に、栽培期間の短縮や生産コスト削減など、具体的な応用展開が期待され、植物工場での穀物への適用が進む国際的なトレンドにおいても、この研究が意義深いものであることを強調した。

シャープは、プラズマクラスター技術の植物への効果やそのメカニズムについてさらなる検証を進め、技術の新たな応用分野の開拓や有効性の追求を続けていくとしている。

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