東急不動産が所有し、東急リゾーツ＆ステイが運営する東急リゾートタウン蓼科において、バイオマスボイラーに排煙中のCO2を吸収・固体化する技術が実装された。これにより、カーボンニュートラルを超えた「カーボンマイナス」が実現された。
森のバイオマスボイラーとカーボンマイナス
東急不動産株式会社（本社：東京都渋谷区、代表取締役社長：星野浩明）が保有し、東急リゾーツ＆ステイ株式会社（本社：東京都渋谷区、代表取締役社長：粟辻稔泰）が運営する東急リゾートタウン蓼科（長野県茅野市、統括総支配人：加瀬努）では、カーボンニュートラルを超えた「カーボンマイナス」を目指す取り組みが進められている。今回の技術導入は、住友電気工業株式会社（大阪府大阪市、社長：井上治）と共同で実施された。
タウン内に設置されている蓼科東急ゴルフコースの“森のバイオマスボイラー”は、2020年3月からエネルギーの地産地消を目指し、間伐材をウッドチップに加工し燃料として利用している。このボイラーは、燃焼時に発生するCO2をオフセットすることで、カーボンニュートラルを実現してきた。
今回導入されたCO2吸収・固体化装置により、排煙中のCO2を吸収し固体化することで、カーボンニュートラルを超えた「カーボンマイナス」を達成することが可能になった。またこの技術により、吸収したCO2を原材料に活用するオリジナル商品の開発も行われた。
CO2固体化技術は、排出されるCO2を金属に吸収させ、安定・安全な炭酸金属粉metacol™にリサイクルするもの。metacol™は、鉄やマグネシウムなどの金属とCO2から生成した粉末で、紫外線を反射する機能性や安全性が確認されている。この技術により、大気中へのCO2再排出を防ぐことが可能となる。
今回のCO2リサイクル技術を活用して誕生したオリジナルブランド「CO2固めちゃいました。」
【もりをまもるゴルフティー】
CO2を固めて作ったゴルフティーで、metacol™と生分解性樹脂を使用している。ティーショットの際に飛んで行ってしまっても安心な商品で、最終的に水とCO2に分解され土に還る。
【もりをまもるボトル&スリーブ】
蓋とストッパー部分には、コーヒー粕を一定量使用しプラスチック使用量を削減したエコなクリアボトル。ボトルスリーブはCO2を固めて作ったもので、蓼科の自然を象徴する商品となっている。
今回の技術導入により、化石燃料を原料とするプラスチックをmetacol™に置き換えることが可能になる。これにより、化石燃料の使用量削減とCO2を製品に貯蓄することが実現し、バイオマスボイラーのカーボンマイナス効果が高まり、脱炭素社会の促進に大きく貢献する。
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