大和ハウス工業株式会社(本社:大阪市、社長:芳井敬一)は、木材を鉄骨の被覆材として使用した「Dkitto-Column」を開発した。1.5時間耐火性能を実現し、9階建てまでの建築物に対応可能。この技術は、カーボンニュートラル社会の実現に向けた新たなステップとなる。

多様な樹種で耐火性能を実現、環境負荷軽減を目指す「Dkitto-Column」

持続可能な社会を目指す中で、建築分野における木材利用が注目されている。特に、木材の耐火性能を高める技術が求められている中、大和ハウス工業は木鋼ハイブリッド耐火柱「Dkitto-Column」を開発。木材の樹種に制限なく使用でき、1.5時間の耐火性能を実現した。
この技術は、木材と網入強化せっこうボードを組み合わせることで、耐火性能を強化。燃え代層として45mmの木材、燃え止まり層として15mmの網入強化せっこうボード2枚を使用し、9階建てまでの建築物に対応可能とした。この柱は、温もりのある空間を提供しつつ、地域産材の利用を促進することで、地域のニーズに応えることができる。
また、「Dkitto-Column」は、従来の柱材と比較して、製造時のCO2排出量を117kg削減可能。これは、杉の木8本分の年間吸収量に相当し、環境負荷の軽減に貢献する。今後は自社施設での導入をはじめ、幅広い顧客への提案を通じて、脱炭素社会の実現を目指す。
さらに、この環境配慮型事務所商品は、東京都の「環境性能向上支援事業」を活用して開発された。都が推進する「HTT」アクションに貢献し、持続可能な建築物の開発を通じて、自然環境との調和を追求する。大和ハウス工業は、今後も環境に配慮した建材の開発を進め、社会全体での脱炭素化に寄与していく方針だ。

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