アンリツ株式会社（社長：濱田宏一）は、分散型遠方監視装置を利用した「フラップゲート監視パッケージ」のリーフレットを公開した。この技術は、逆流防止に用いられるフラップゲートをリアルタイムで遠隔監視し、水害リスクの低減と効率的な河川管理の実現を目指す。
水害対策に向けた新たなソリューション、リアルタイムでフラップゲートを遠隔監視
近年、台風や線状降水帯による河川氾濫が頻発している中で、フラップゲートによる逆流防止が水害対策の一環として推進されている。フラップゲートは水圧により自動開閉する構造で、増水時には操作員の現場作業を不要とするため、より安全な河川管理が期待される。しかし、流木や土砂の堆積がゲートの正常な開閉を妨げ、水害リスクを高める要因となっていた。これに対処するため、増水時に操作員が巡回点検を行う必要があり、業務負担や安全性の課題も浮上していた。
アンリツが新たに公開した「フラップゲート監視パッケージ」は、これらの課題に応える革新的なソリューションだ。分散型遠方監視装置は、集中監視サーバーを必要とせず、LPWA無線やソーラーパネル、バッテリを組み合わせた低コストの水位センサーを採用。電力や通信インフラが整備されていない現場でも、経済的で持続可能な監視システムの構築を可能とする。これにより、遠隔地からリアルタイムにフラップゲートの開閉状況を把握し、迅速なメンテナンス対応を支援する。
アンリツは、この監視ソリューションを通じて、安全で持続可能な河川インフラの整備を推進し、水害リスクの低減に貢献していく意向を示している。同社のリーフレットは、資料ダウンロードページで入手可能で、社会課題の解決に向けた積極的な取り組みとして注目されている。