テンセントは、低炭素技術の革新を促進する「CarbonXプログラム2.0」を開始した。このプログラムは、2050年までのネットゼロ達成を目指し、世界中の有望な技術に資金とリソースを提供する。
世界中の革新的な技術を支援し、気候変動に挑む。
2024年12月3日、テンセントは「Tech for Good」といったスローガンを掲げ、北京で「CarbonX Program 2.0」を正式に立ち上げた。このプログラムは、気候技術の発展を加速させるために、世界中の革新的な低炭素技術を募集し支援するもので、脱炭素化がまだ成熟していない技術に依存している現在の世界状況に対応するため数千万ドルの投資を行い、パリ協定の目標達成に向けた技術の拡大を支援する。
プログラムは、二酸化炭素除去(CDR)、長時間エネルギー貯蔵(LDES)、CCUSによる鉄鋼業界の脱炭素化、CarbonXmadeによる炭素統合など、4つの主要分野に焦点を当て、各分野でパイロットプロジェクトが進行中。例えば、ケニアではCDRのプロジェクトが、モルディブではLDESのプロジェクトが行われている。
CarbonX 2.0は多様なパートナーとの連携を強化しており、業界パートナーにはChina ResourcesやSiam Cement Group、消費者製品パートナーにはPepsiCoやUnileverなどが参加している。またアフリカ開発銀行やアジア開発銀行などのエコシステムパートナーも同プログラムを支援している。
テンセントのシニア・バイス・プレジデント、デイビス・リン氏は、気候変動への迅速な対応の必要性を強調し、プログラムが国際的なエコシステムの育成に寄与することを期待していると述べた。また欧州科学芸術アカデミーのフェローであり、CarbonX専門委員会の共同議長を務めるジェリー・ヤン教授は、スケーラブルなソリューションと国際的な協力の重要性を指摘している。
現在、同プログラムでは、アーリーステージのスタートアップ企業、確立された企業、学術・研究機関など、世界中の参加者を対象に、2025年5月まで提案を募集している。2段階の選考から選ばれたチームには、助成金と必要なリソースが提供され、プロジェクトの実施が支援される。