カナデビア株式会社は、大阪・関西万博のCDCプログラムにおいて、大栄環境株式会社および大栄環境総研と連携し、資源循環を促進する「スマート回収箱」とWebアプリ「しまじろうとSDGsを考える。」を開発している。本取り組みでは、子どもたちに楽しく学びながら資源循環の重要性を体験させるとともに、万博会場でのごみ処理の効率化を目指す。開発中のWebアプリの一部はすでに先行公開されており、万博が始まる2025年4月に全容が明らかにされる予定だ。

「しまじろう」とのコラボで子どもたちの学びを深める

大阪・関西万博のCDCプログラムは、未来の暮らしや街づくりを見据え、多様な主体が共創する場として企画された。本取り組みでは、カナデビア株式会社がWebアプリ「しまじろうとSDGsを考える。」を開発し、大栄環境株式会社と大栄環境総研がスマート回収箱の設置を担当している。特に注目されるのは、幼児教育ブランド「こどもちゃれんじ」のキャラクター「しまじろう」などとのコラボレーションだ。このアプリは、小学生以下の子どもとその保護者を対象に、資源循環の必要性や行動変容を促す内容となっている。
アプリでは、ARクイズや環境行動を探すゲーム、リサイクルの重要性を伝える「おはなし」など、多様なコンテンツを提供。既に一部が公開されており、残りのコンテンツは万博開催とともに公開される予定。また、アプリは生分解性プラスチック製の食器の回収をテーマとしたスマート回収箱とも連携する。このスマート回収箱は、設置された高さセンサーで内容物を計測し、設定値を超えた際には事業者に通知を送信する仕組みだ。これにより、会場内の衛生管理と効率的な資源回収を両立する。

未来の資源循環モデルを示す取り組み

回収箱は大阪・関西万博のシグネチャーゾーンに設置が予定されている。フードトラックで提供される食器は、たい肥化可能な生分解性プラスチックで製造されており、回収後はたい肥化される計画だ。これにより、「ごみ」として処理されるのではなく、次の資源として再利用される仕組みを構築する。本取り組みは、サーキュラーエコノミー実現に向けた新たな技術モデルとしての期待が寄せられている。
カナデビア株式会社は2024年10月に「日立造船株式会社」から商号を変更し、資源循環分野におけるさらなる発展を目指している。スマート回収箱と「しまじろうとSDGsを考える。」の連携は、資源循環の重要性を次世代に伝えるとともに、循環型社会の実現に向けた一歩となるだろう。

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