小田急電鉄株式会社(本社:東京都新宿区、社長:鈴木滋)が提供する廃棄物収集効率化システム「WOOMS」が、宮城県仙台市の「デジタル技術を活用した家庭ごみ収集ルートの最適化実証事業」に採択された。2024年8月1日から2025年2月28日まで、仙台市若林区にて実証実験を行う。
持続可能な資源循環都市への貢献
仙台市は「持続可能な資源循環都市の実現」を目指し、将来の作業員不足などの課題に対応するため、収集作業の効率化を図る。小田急電鉄の「WOOMS」を用いた実証実験は、その一環として位置づけられている。
「WOOMS」は、廃棄物収集の効率化を通じて資源循環社会の実現を目指すシステム。収集車両の走行状況を把握し、収集ルートの最適化や車両間の連携を可能にする。これにより、収集時間や走行距離の短縮を実現し、環境負荷の軽減と作業効率の向上を図る。
神奈川県座間市での導入実績では、収集車両の平均積載量が約5%増加し、運搬回数が約19%減少するなど、効果が実証されている。この効率化により、剪定枝のリサイクル量が約336%増加し、焼却処理量の低減につながり、収集員の作業時間の削減とCO2排出量の削減が達成されている。仙台市でも同様の効果が期待されている。
実証実験は、仙台市若林区にて家庭ごみ収集を対象に行われる。収集状況データや車両走行データの取得・管理、収集ルートの提案、収集車間の連携体制の構築、帳票作成などの事務作業の効率化を検証する。
仙台市と小田急電鉄の連携による今回の実証実験は、持続可能な資源循環都市の実現に向けた重要な一歩となる。今後の結果に注目が集まる。