札幌出身のバルーンアーティストで全米チャンピオンの神宮エミさんが、自身のアートファッションブランド「EMIJINGU」の最新コレクションを、2025年9月11日(木)にニューヨークの会場「The Glasshouse」で開催される「New York Fashion Week 2026SS」にて発表。テーマは「DIVERSITY(多様性)~ひとりひとりが持つ唯一無二の色と輝き~」。障がいや病とともに生きる9名のモデルとともに、永遠には残らない“バルーン”の素材で“今この瞬間の命の輝き”を表現する。

バルーン×ファッションで可視化する「多様性」、一瞬のきらめきが放つ社会へのメッセージ。

世界最高峰のファッションの祭典「New York Fashion Week(NYFW)」で、神宮エミさんによるアートファッションブランド「EMIJINGU」がバルーンアートをウェアラブルに昇華した9ルックのコレクションを公式ランウェイで発表する。会期は2025年9月11日(木)13時頃からで、会場はニューヨークのThe Glasshouse(660 12th Avenue, New York)で行われる。
今回のステージには、四肢欠損、車椅子ユーザー、1型糖尿病、アルビニズム、パイボルディズム、骨肉腫による切断など、多様な特性と背景を持つ9名のモデルが登場し、それぞれの生き方と内に宿る力を、神宮の繊細かつ力強い造形で可視化する。儚くしぼむ運命にあるバルーンだからこそ放つ一瞬のきらめきを、色・質感・立体構造のレイヤリングで最大化し、“違いは弱さではなく光になる”というメッセージを社会に投げかける。

《過去の代表作より》透明バルーンに絵の具を用いて制作された全米大会優勝作品。今回のコレクションにも通じる、独自の色彩技術と立体構造の美しさが際立っている。

神宮さんは2018年の全米バルーン大会優勝、2019年のバンクーバーファッションウィーク出展などを経て、バルーンを「装飾」から「表現」へと拡張してきた。転機となったのは2020年、神宮さんが脳梗塞を発症し「もやもや病(難病)」の診断を受けたときだという。2度の手術を経て、命の儚さと強さをテーマに据えて創作を深化させ、作品《もやもや病》《生命》を発表した。

もやもや病
生命

今回のコレクション「DIVERSITY」はその系譜上にあり、透明バルーンへの着色や二重構造など独自の技術で、内側から滲むような色の奥行きと瑞々しい光沢をつくり出す。舞台裏の制作プロセスは写真・映像でドキュメント化され、Instagram/TikTok/YouTubeを通じて国内外へ発信。協賛はキッシーズ株式会社(本社:愛知県名古屋市、代表取締役:岸則孝)のバルーントップブランド「Sempertex」が務め、プロジェクトの持続性と拡張性を支える。

EMIJINGUは、天然ゴム(ラテックス)という資源に敬意を払いながら、「空気と粒に感情を宿す」という独自の美意識で、ファッション、空間演出、インスタレーションへ表現領域を広げている。NYFWという世界の舞台で、多様性とインクルージョンを体現するバルーンの“瞬間の芸術”がどのように受け止められるのか。挑戦と希望を胸に臨む神宮エミさんは、「一人ひとりが持つ唯一無二の色と輝き」をランウェイに投影し、社会性と芸術性の両立を目指す。今回の発表を契機に、ブランドは展示機会の拡充や企業コラボレーション、小児病棟支援など、社会的な取り組みも加速させていく考えだ。
今後、最新情報やコレクションの写真・映像、舞台裏は公式サイト(https://www.emijingu.com/)およびSNS(Instagram/TikTok/YouTube)で随時公開される予定。バルーンが映し出す“命の鼓動”は、多様性が織りなす未来への光となるだろう。

バルーンデザイナー 神宮エミさん

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