一般社団法人マンション管理業協会が「マンション・バリューアップ・アワード2023」の授賞式を開催。再エネから防災まで、マンション価値向上に貢献する革新的な取り組みが、多数表彰された。

再定義されるマンション管理の役割

マンション管理はもはや、単なる維持管理を超えた価値提供の段階へと進化している。この変化を象徴する「マンション・バリューアップ・アワード2023」では、5つの部門にわたり、各地の先進的な事例が表彰された。審査委員長の齊藤広子教授は、応募された事例を「マンション管理の知の結晶」と評価し、その進化と可能性に光を当てた。

グランプリを獲得したのは『Jワザック両国』。マンション管理適正評価制度でのマンション評価を、さまざまな改善策を講じてわずか1年での星2から星5へランクアップさせた。

●改革の具体的な施策
片岡忠朗理事長のリーダーシップの下、管理組合は一連の課題に正面から取り組んだ。議事録の不備、長期修繕計画の未承認、防災意識の低さといった問題が明らかになったが、それらに対して議事録の是正、長期修繕計画の策定及び修繕積立金の増額、防災体制の強化が迅速に行われた。

●住民の理解と協力
またこの改革を成功させるため、片岡理事長と理事会は住民への丁寧な説明を重視。コスト削減の効果を数値化して示し、住民からの理解と支持を得た。その結果、積立金の増額を含む重要な決定がスムーズに進んだ。

●評価制度の本質
片岡理事長は、管理適正評価制度を単なる評価のためではなく、マンションの管理状態を正確に把握し、適切な管理と居住者の暮らしを守るためのツールとして位置付ける。この制度を通じて、マンション管理の質の向上が図られた。

『Jワザック両国』のグランプリ受賞は、マンション管理適正評価制度を推進する上で大きな意味を持つ。管理組合の取り組みは、他のマンション管理においても模範となり得るだろう。「マンション・バリューアップ・アワード2023」では他のカテゴリーでも多彩な取り組みが表彰された。

[マンションライフ部門]
『宮前平グリーンハイツ』が多世代共生を促進するリノベーションで部門賞を獲得。共用部の再設計を通じ、コミュニティの活性化を実現した。

[工事・メンテナンス部門]
部門賞は『アーバニティ王子』管理組合が受賞。新たな保険の導入とドローンを用いた診断で、資金計画の改善を達成した。

[防災・防犯部門]
『北花田グランアヴェニュー』が部門賞を受賞。独立した防災組織の設立と、長期にわたる防災活動が評価された。

[管理組合運営部門]
部門賞は東急コミュニティーが獲得。マンション管理エコシステムの構築で、管理組合と協力会社の協働による業務効率化を実現した。

これらの受賞事例は、マンション管理が直面する様々な課題に対して、住民参加、技術革新、防災意識の向上、組織運営の効率化など、多角的なアプローチによる解決策を提供している。革新的なアイデアと地道な努力がマンションコミュニティに新しい価値をもたらし、住民の生活品質を向上させることができることが示された。

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