国連のSDGsに準拠した50以上の指標を満たす宿泊施設のみを厳選し、紹介するサステナブルホテルブランド「ビヨンド グリーン」は、2025年1月から3月にかけて6軒の新たなホテルをグローバルポートフォリオに加えた。今回の加盟により、ブランドはブータンへも初進出を果たし、アフリカ、南米、アジア、ヨーロッパという4大陸にまたがる新たな展開を本格化させる。

文化・環境・コミュニティを守る「真のホスピタリティ」を世界へ拡張。

「旅を善のための力に変える」という理念のもとに運営されるビヨンド グリーンは、持続可能な観光の三本柱「環境配慮、文化遺産の保全、地域社会への貢献」に強く根ざしたホテルネットワーク。今回加盟した6施設は、各地の自然や文化と共生する姿勢を体現し、地域コミュニティへの経済的・社会的支援を内包した“宿泊以上の体験”を提供している。
たとえば、コロンビアの「EK ホテル」は、職人の手仕事を反映した内装やアマゾン再生プロジェクトを通じた先住民族支援など、都市型ホテルでありながら倫理的観光へのコミットメントを明確に打ち出す。一方、イビサ島の「Can Lluc」は、300年超の歴史を持つ農家住宅を再生した家族経営の宿で、ソーラーパネルや塩素を使わないプールなど、環境にやさしい技術を積極的に導入している。

Can Lluc

タンザニアとブータンで進化する「地球に寄り添う旅」のかたち。

アフリカ大陸では、andBeyond社が運営する3つのロッジが加盟。セレンゲティやマサイマラの境界に位置する「クラインズ・キャンプ」や、移動型ラグジュアリーテント「セレンゲティ・アンダー・キャンバス」、マホガニーの森に囲まれた「レイク・マニャラ・ツリー・ロッジ」は、野生動物との共生、密猟防止、再利用型ボトリング施設の運営など、多層的なサステナビリティの実践拠点となっている。
また、ブータンで初の加盟となった「プナカ・リバー・ロッジ」は、緑豊かな渓谷に溶け込む設計が特徴的で、絶滅危惧種の保護や地域農家への土地提供、ローカル雇用の創出といった“共生”の姿勢を明確にしている。建設面積は全敷地のわずか14%に留められており、カーボン・ネガティブ国家ブータンの理念と調和した存在だ。

andBeyond Klein’s Camp
andBeyond Serengeti Under Canvas

ラグジュアリーと倫理を両立する宿泊体験を世界で。

これらの新施設は、世界で500万人超が登録するロイヤリティプログラム「I Prefer」に参加。対象ホテルでの宿泊によるポイント獲得やステータス特典が提供され、旅の継続的なエンゲージメントを促進する。
また、これらの動きの背後には、世界90か国、1100を超える宿泊施設を統括するファミリー企業「プリファード トラベル グループ」の存在がある。グローバル市場における独立系ホテル支援のプロフェッショナル集団として、ブランド戦略、流通支援、統合マーケティングなど多面的な支援体制を確立しており、今後もサステナブルツーリズムの進化を牽引していくとみられる。
旅は、もはや「消費」ではなく「共創」の時代に入っている。ビヨンド グリーンの取り組みは、「どこに泊まるか」が「どう生きるか」と繋がる、新たな旅の選択基準を提示していると言えるだろう。

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