IHI、富士通、みずほ銀行は2024年9月16日、J-クレジット創出者向けの効率化サービス「J-クレジット創出トータル支援サービス」の提供に向けた覚書(MOU)を締結した。このサービスは、企業の脱炭素経営を支援するため、J-クレジットの創出から資金化までをトータルでサポートすることを目指している。
J-クレジット創出の効率化と資金化プロセスを短縮
近年、脱炭素社会の実現に向け、企業のCO2排出削減が求められている。その中で、J-クレジットは温室効果ガスの排出削減や吸収を国が認証する仕組みとして注目されているが、その創出手続きには膨大な時間と作業が必要だ。IHI、富士通、みずほ銀行は、この課題を解決するために「J-クレジット創出トータル支援サービス」を共同で開発することを発表した。
このサービスは、IHIと富士通が開発する「MRV支援システム」によって、CO2排出量データの収集・報告・検証プロセスをデジタル化し、創出手続きの負担を軽減する。また、みずほ銀行の顧客ネットワークを活用し、J-クレジットの資金化までのリードタイムを大幅に短縮する見込みだ。
太陽光発電設備による排出削減プロジェクトを対象としたJ-クレジット創出が2025年の第1四半期に開始される予定で、今後はJ-クレジットの市場拡大が期待されている。
さらに、IHIはIoT技術を活用した設備データの収集により、CO2削減量の正確な算出を行うとともに、富士通のブロックチェーン技術でデータの透明性と信頼性を確保する。これにより、企業はより効率的にJ-クレジットを創出し、脱炭素経営を加速させることが可能となる。
本共同事業を通じて、3社は日本国内でのJ-クレジット市場の発展を推進し、企業の環境価値創出活動をサポートしながら、サステナブルな社会の実現を目指す。
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