株式会社JTBは、小豆島における観光地の持続可能な発展を目指すエリア開発事業を開始する。「20年先の小豆島をつくるプロジェクト」として、地域の課題解決に向けた第一歩を踏み出す。

小豆島での課題解決を目指すことが将来の日本の観光のあり方を示す

JTBは、観光地の持続可能な発展を目指し、瀬戸内海の中心地「小豆島」で「エリア開発事業」をスタートする。このプロジェクトは、観光地の実感価値を高め、持続可能な発展を目指すもので、地域行政や事業者との共創、自主事業の開発を通じて実現を目指す。今回のプロジェクトの第一弾として、環境に優しく利用者に利便性を提供する「シェアサイクル事業」を拡充することを目的とする。
シェアサイクル事業では、IoTを搭載した最新式のシェアサイクル専用車両160台を導入し、島内のサイクルステーションを拡大する。これにより、来島者の利便性向上と島内の周遊促進を図る狙いがある。
インバウンド6,000万人時代を迎えるにあたり、オーバーツーリズムの問題、少子高齢化による慢性的な人材不足など、様々な課題を抱えている地域は多い。
JTBは小豆島の土庄町と小豆島町に伴走し、地域でエリアマネジメントを推進する一般社団法人小豆島・瀬戸内エリアマネジメント協会への参画を通じて、投資開発を進めることで、小豆島を活性化させ、新たな投資を呼び込み、収益が地域に再投資される正の循環を生み出すことを目指す。
瀬戸内の島々の中で2番目に大きい小豆島は、一年を通じて温暖な気候に恵まれ、日本最初の国立公園「寒霞渓」や「エンジェルロード」といった景勝地を有する観光地である。さらに2021年には、「日本版持続可能な観光ガイドライン(JSTS-D)のモデル地区」や「世界の持続可能な観光地TOP100選」に選定され、SDGs先進地域として注目されている。
小豆島は宿泊施設の老朽化やキャパシティ不足、飲食店の不足、二次交通の脆弱性といった問題があり、来島者の約7割が島内に宿泊せず、経済効果が限定的であり、20年後の少子高齢化社会が既に到来している。これらの背景のもとで、JTBは小豆島での課題解決を目指すことが将来の日本の観光のあり方を示すと考え、プロジェクトを開始した。今回のシェアサイクル事業を皮切りに、自動運転バスやAIによる自律運航無人ボートの導入に向けた実証実験、AI翻訳機ポケトークの導入など、様々なソリューションを組み合わせることで、エリア全体の価値向上に貢献して行く。


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