鹿児島県日置市は、株式会社カヤックと共に、人口減少による担い手不足の解消を目指し、メタバースと地域通貨を活用した関係人口創出事業を開始した。「まちのコイン」を日置市とメタバース内の「ネオ日置」で導入し、地域内外の人々のつながりを促進する。

メタバースと現実世界をつなぐ、革新的な地域活性化の試み

鹿児島県日置市では、人口減少と高齢化が進み、地域の担い手不足が深刻な課題となっている。国立社会保障・人口問題研究所の発表によれば、2065年には現在の約半数にまで人口が減少する見込みで、地域の持続可能な発展に向けた新たな取り組みが求められている。
その一環として、日置市は2021年より「ひおきとプロジェクト」を開始し、地域外からの関係人口創出に力を入れてきた。そして、2024年9月24日、株式会社カヤックと連携協定を結び、デジタル地域通貨「まちのコイン」を活用した新たなプロジェクトが発表された。メタバース空間「ネオ日置」と現実世界の日置市をつなぎ、地域内外の人々を巻き込みながら、地域活性化を目指す取り組みだ。
「まちのコイン」は、地域内での活動や貢献に対してポイントが付与され、それを利用して地域ならではの体験ができる仕組みだ。これまで全国27地域で導入され、地域の活性化に貢献してきたが、今回、メタバースとの連携は初めてとなる。2024年10月には日置市内と「ネオ日置」の両方でコインの使用が可能となり、現実と仮想の垣根を越えた新しい形のコミュニケーションを生み出すことが期待されている。
また、このプロジェクトは、地域内外からの移住促進や関係人口創出だけでなく、地域の持続可能な発展にも貢献することが期待されており、今後の展開が注目されている。

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