白馬村のスキー場が2024年冬シーズンのオープンを迎えた。今年は「エイブル白馬五竜」や「白馬岩岳スノーフィールド」など、環境対策を重視した取り組みやMaaSプロジェクトによる観光地の利便性向上が注目されている。これにより、観光客にとって快適で持続可能な滞在環境が提供されるだろう。
オーバーツーリズム抑制や再生可能エネルギー活用、環境保全への取り組みにも邁進。
エリアごとに進化する環境対策とサービス。
自然と絶景を活かしたスノーリゾート
【白馬岩岳スノーフィールド】
白馬エリア唯一の独立峰を擁する白馬岩岳スノーフィールドでは、新設のゴンドラリフトが登場。これにより山頂へのアクセス時間が短縮され、360°のパノラマビューが楽しめる。また、降雪機の増強により、滑走可能期間が延長される見込みだ。環境面では、スノーアウトドアエリアのリニューアルにより、非日常感を体験できる新たな観光スポットが追加されている。
国際的な魅力と環境保全の両立
【白馬八方尾根スキー場】
日本が誇るパウダースノーと広大なゲレンデを持つ白馬八方尾根スキー場では、施設内エネルギーを再生可能エネルギーに切り替え、プラスチックごみ削減にも取り組む。また、北尾根クワッド観光リフトの冬季運行開始により、ノンスキーヤーも北アルプスの絶景を楽しめるようになった。
環境先進型リゾートの挑戦
【エイブル白馬五竜】
玄関口として機能するエイブル白馬五竜は、施設全体の電力を再生可能エネルギーで賄う取り組みを進めている。さらに、ナイター営業におけるLED照明の導入やリフト券収益の一部を環境保全活動に寄付する新しい取り組みも実施中だ。
利便性向上への設備投資
【Hakuba47ウィンタースポーツパーク】
雪不足や人材不足に備えたスノーマシンの自動化、駐車場設備の改善、そしてレストランへの自動オーダーシステム導入など、訪れる全ての人にとって快適な環境を提供するための施策が実施されている。
手頃さと自然の魅力を活かすスキー場
【White Resort白馬さのさか】
リフト券価格の据え置きや短時間利用が可能な時間券の導入など、コストパフォーマンスを重視した取り組みが目立つ。ゲレンデ規模はコンパクトながら、湖を望む風景や粉雪を楽しめる環境が人気だ。
◎地域全体の課題解決に向けたMaaSプロジェクト
白馬村はUberとの共同配車サービスや飲食店予約システム「Table Check」の導入を進め、交通・飲食分野でのオーバーツーリズム解消を目指している。また、再利用可能なチャージ式リフト券「ハクバ・カード」の全村展開により、観光客の利便性向上と環境負荷低減を両立させている。
冬の自然と白馬を愛する世界中のファンから、ウィンターシーズンの日本を代表する観光地として、ますます白馬は注目されるだろう。