飲食店で相次ぐネズミ被害に対応するため、株式会社旭東みらいテクノロジー(大阪市)は、AI搭載の新型監視カメラ「ネズミ検出カメラ」を開発した。赤外線による暗所対応やリアルタイム通知機能を備え、店舗や倉庫の衛生管理強化に寄与する。2025年夏の本格導入を目指し、すでに複数の企業との実証導入が進められている。

AI検出と赤外線カメラによる24時間監視で、衛生・風評リスクを回避。

飲食業界では近年、店舗内のネズミ発生が深刻な問題となっている。食品への物理的な被害だけでなく、SNSなどで拡散された映像が企業イメージを大きく損なう事例も相次ぐ。こうした背景を受け、旭東みらいテクノロジーは、従来の防犯カメラ開発で培ったノウハウをもとに、衛生対策に応用可能なAIカメラを開発した。
新たに発表された「ネズミ検出カメラ」は、AIアルゴリズムによりネズミの動きを高精度に検知することが可能。赤外線センサーを搭載し、深夜の暗所でも確実に撮影できる。検知時にはアプリやメールを通じて即座に通知が届き、スタッフによる迅速な初動対応が可能となる。加えて、録画データによる記録保存や、遠隔地からの監視にも対応し、証拠保全と運用効率を両立する仕様となっている。
飲食店舗のみならず、食品倉庫や物流施設など、ネズミの侵入が懸念される施設に幅広く設置できる点も特長だ。現在は複数の飲食チェーンや物流関連企業と実証導入の協議が進められており、2025年夏の市場投入を視野に入れる。
旭東みらいテクノロジーは「AI監視技術を活用し、衛生と安心を支える新たなインフラを構築する」として、今後も衛生・店舗管理分野における製品開発を継続するとしている。防犯技術の転用による社会課題解決の新たなモデルとして、今後の展開が注目される。

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