2025年6月1日、改正労働安全衛生規則が施行された。これにより、熱中症対策がすべての職場にとって法的義務となった。有限会社エクセルプラン(兵庫県神戸市)は、深部体温を効率的に冷却する「COLDWRAP PALM(コールドラップパーム)」の普及を通じ、猛暑下で働く人々の安全と健康を支援する。

法改正で高まる現場の熱中症リスク。鍵を握るのは「手のひら冷却」。
厚生労働省によると、2023年の職場における熱中症による労働災害は1,100件を超え、31人が命を落とした。この深刻な状況を背景に、2025年6月から労働安全衛生規則が改正された。新たな制度では、気温や暑さ指数(WBGT)の基準を超える環境下での作業に対し、事業者は熱中症発生時の報告体制の整備や、症状悪化を防ぐ初期対応手順の策定・周知を義務付けられる。罰則規定も設けられたことで、対策は「努力目標」から「法令遵守」に転換した。
こうした中、注目を集めている「COLDWRAP PALM(コールドラップパーム)」は、手のひらの「AVA血管」を約15℃で冷却することで、体の中心部の温度を効率的に下げることができる一般医療機器だ。AVA血管は動脈と静脈が直接つながった構造を持ち、体温調節に関与する。冷却が強すぎると血管が収縮して効果が低下するが、適度な温度を保つことで最大の効果が得られる。
約2時間持続する「最適冷却」 現場にも個人にも広がる活用。
この「コールドラップパーム」は、冷却温度を約15℃に保ち、最大2時間の冷却を実現する。軽量設計(Sサイズ約180g、Lサイズ約210g)で手のひらに収まりやすく、付属の専用ベルトを使えば作業中も装着が可能だ。冷凍庫で4時間以上冷やすことで再利用でき、洗えるスキンカバーも備えているため、衛生的かつ経済的な製品といえる。
冷却持続時間においても他社製品に比べて大きな差がある。ある製品は20分から30分程度で効果が薄れる中、コールドラップパームはおよそ2時間の効果を保ち続ける。耐久性の高いハードケースを採用しており、型崩れしにくく、安全性も高い。
この製品は建設現場、工場、倉庫、物流、警備業務など、高温多湿な現場での休憩時の冷却アイテムとして活用され始めている。体調不良時の初期対応にも適しており、企業の安全衛生管理体制の強化に資する。
一方、個人向けの利用シーンも広がっている。通勤・通学、スポーツ観戦、屋外イベント、ガーデニングといった日常生活でも熱中症のリスクは避けられない。さらに、運動後のリカバリーや寝苦しい夜の睡眠サポート、発熱時のクーリングにも効果が期待されている。
猛暑が常態化する中、科学的知見に基づいた製品の存在意義はますます高まる。法令遵守と安全管理を両立させる手段として、コールドラップパームのようなツールの導入が、現場の意識と行動を大きく変える可能性を秘めている。

