京セラのインクジェット捺染プリンター「FOREARTH」で印刷された生地が、ファッションブランド「ANREALAGE」とのコラボレーションで、2024−25年秋冬パリ・ファッションウィーク®で発表された。

環境への配慮と創造性の融合

繊維・アパレル業界における長年の課題である水質汚染や在庫過多による大量廃棄への対策として、水の使用を極限まで減らした「FOREARTH」が開発された。このプリンターで印刷された生地は、環境に優しいだけでなく、色鮮やかで繊細な表現が可能であるため、ファッションデザイナー森永邦彦氏のコラボレーション作品として選ばれた。

デザイナー森永氏は、ファッションとテクノロジーの融合をテーマに掲げる「ANREALAGE」の創業者。パリ・ファッションウィークで発表された作品は、22世紀を舞台にしたオブジェクトとしての服を探求したもので、FOREARTHで印刷された生地の持つ環境への配慮と美しさが反映されている。

「FOREARTH」の特長

Water Free Concept: 印刷工程で水を使用せず、プリント・乾燥のみで全工程が完了するため、大幅な水使用量の削減が可能。

Creative Free: 独自開発の顔料インクにより、様々な生地にフルカラーで柔らかな風合いと高い堅牢性を実現。

Location Free: 水資源に依存しないため、設置場所を選ばず、適地・適量生産を通じて物流コストや在庫の削減に貢献。

この技術は、環境負荷の低減だけでなく、ファッション業界における新たな表現の可能性を広げている。パリ・ファッションウィークでの発表を通じて、持続可能なファッションの未来への一歩となることが期待される。

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