★ここが重要!

★要点
ホリデーシーズンを前に、素材を生かすものづくりと、自分の手で仕上げる楽しみを伝える企画がそろった。マルニ木工とミナ ペルホネンは、端材をつないだ家具や余り布のオーナメントづくりを届ける共同イベント「Peace, Piece」を11月6日から開く。京都のGOOD NATURE STATIONには、京都産の丸木片やコーヒー豆袋を使うワークショップが登場する。秋田の森林工芸館は、毎年並べ替えて楽しめる木製のツリーを受注販売している。
余った素材を生かすこと。できあがったものを長く使うこと。異なる入り口から、冬の暮らしを少し豊かにする提案だ。

★背景
木や布を加工する工程では、製品の形に合わせて切り出したあとの小さな部分が残る。その端材や余り布を別のものづくりに生かすことと、つくられたものを何年も使い続けることは、どちらも素材を大切にする方法になる。
ただし、木製品がすべて端材でできているわけではなく、素材を再利用しただけで環境への負荷が必ず小さくなるとも言い切れない。何を使い、どうつくり、どのように使い続けるのか。贈りものや飾りを選ぶとき、その来歴まで見てみたい。

色も木目も少しずつ違う、小さな木のかけら。
つなぎ合わせると、椅子のフレームにモザイクのような表情が生まれる。そこに重なるのは、鳥や花を描いた布。余り布からは、手のひらに収まるオーナメントもできる。
家具づくりで生まれた端材と、テキスタイルのハギレ。それまで別々だった素材が、暮らしの中で出会い直す。
一方、秋田の工房から届くのは、毎年、飾りの配置を変えて楽しむ木のツリーだ。
余った素材を生かすこと。できあがったものを長く使うこと。
今年のホリデーは、「新しく買う」の少し先にある楽しみを探してみたい。

小さな木片を、一脚の椅子へ——「Peace, Piece」

1928年に広島で設立された家具メーカー、マルニ木工。同社とミナ ペルホネンが直営店で重ねてきた共同イベントは、今回で10回目を迎える。
タイトルは「Peace, Piece」。一つひとつ異なる色や木目を持つ「ピース(かけら)」が集まり、ものづくりから暮らしへとつながっていく。そんな思いが込められている。
今回の中心は、家具づくりで生まれる端材を小さな木のパーツとしてつなぎ合わせた「MARUNI60 モザイク」だ。木の色や木目の違いが、隠すべきむらではなく、一脚ごとの表情になる。
張地には、ミナ ペルホネンのジャカード織りのファブリックを使う。
バラを素朴で優しく、柔和な表情に描いた「rosy」。鳥たちが花をくわえ、春の訪れを祝って森へ集う様子を描いた「following day」。そして「wolf & flower」は、flowerを逆から書いた「rewolf」を、re(生まれ変わり)とwolf(狼)に分けた言葉遊びから生まれた図案だ。
端材を生かした木のフレームに、好みの張地を選ぶ。木の個性と布の柄が、使う人の選択で出会う家具である。
価格は、1シーターが21万7,800円、2シーターが42万9,000円、ハイバック1シーターが30万300円、スタッキングスツールが5万3,900円(いずれも税込)。
会期は2026年11月6日から2027年1月11日まで。maruni tokyo、maruni osaka、maruni hiroshima、maruni fukuoka by weeksの直営4店舗とオンラインショップで開かれる。ただし、店舗ごとに取り扱いは異なり、maruni tokyoで扱うのは先行発売のラグのみだ。
会期に合わせて、ミナ ペルホネンのラグ「kivi」と「wind flag」も先行発売される。各7万7,000円(税込)で、数量限定。家具と布を組み合わせ、部屋全体の表情を考える楽しみも広がる。

MARUNI60 モザイク  1シーター(左)2シーター(右)
MARUNI60 モザイク スタッキングスツール
マルニ木工直営4店舗とONLINE SHOPにて、2026年11月6日(金)~ 2027年1月11日(月・祝)の期間、ファッション・テキスタイルブランドminä perhonenとともに「Peace, Piece」が開催される

余り布を選ぶ。木くずを詰める。手を動かして仕上げる

「Peace, Piece」には、ものを選ぶだけでなく、自分で仕上げるプログラムもある。
気軽に参加できるのは、余り布でつくるクリスマスオーナメントだ。「dop」をはじめとするミナ ペルホネンのテキスタイルの余り布を使い、1枚550円(税込)でつくれる。
期間は11月6日から12月25日まで。イベント全体の会期末である1月11日までではない。直営4店舗で開かれ、事前の申し込みはいらない。
同じ柄でも、どの部分を切り取るかで見え方は変わる。その小さな選択が、飾りの表情になる。
もう一つが、約40センチ角のクッションをつくる「マルニのカケラとミナのカケラ」。家具づくりで生まれる木くずを中材に使い、ミナ ペルホネンのハギレを縫い留める。料金は生地によって1万7,600円または1万9,800円(税込)だ。
12月に、東京、大阪、広島の3会場で開かれる。東京はmaruni tokyoの1階、大阪はアーバンネット御堂筋ホール、広島は広島T-SITE 2号館のSQUARE GALLERYが会場となる。
参加は事前の申し込み制で、自分でミシンを使えることが条件だ。ミシンやアイロンを使うため、小さな子どもを連れての参加は控えるよう案内されている。
木の表面を磨き、オイルを塗って仕上げる「木製鏡もち」のワークショップも予定されている。料金は1万3,200円(税込)。ミナ ペルホネンのファブリックをあしらった橙と敷き物を組み合わせ、新年の飾りに仕上げる。
ただし、公式の案内では、クッションのテキスタイルと、鏡もちの橙・敷き物の選定期限を11月2日としている。これから参加を考える場合は、受け付けの可否を確かめたい。
12月には、ミナ ペルホネンのデザイナー、皆川明氏が登壇するトークイベントも開かれる。東京は12月6日、大阪と広島は12月13日で、参加費は各4,950円(税込)。福岡の店舗では、広島会場のトークをライブで中継する。こちらは無料の申込制で、受け付けは11月14日から始まる。

余り布で作るオーナメントワークショップ
patchwork cushion workshop マルニのカケラとミナのカケラ
木の表面を磨き、オイルを塗って仕上げる新年を彩る木製の鏡もちワークショップ。

京都産の丸木片と、コーヒー豆袋——GOOD NATURE STATION

京都・四条河原町のGOOD NATURE STATIONは、京阪グループのビオスタイルが運営する、2019年12月開業の複合型商業施設だ。
11月21日から2027年1月11日まで、ホリデーイベント「Holiday with you 2026」を開く。テーマは「心満ちる、温かなつながり。」。初日の11月21日には、4階の中庭で、もみの木のツリーとランタンの点灯式を予定している。観覧は無料だ。
素材に触れるプログラムも並ぶ。
11月28日は、坂矢木材が制作した京都産の丸木片を使うチャームづくり。カリグラファーの角野梨沙氏を講師に、電熱ペンで文字を刻む(ウッドバーニング)。料金は3,500円(税込)で、予約サイトから申し込む。
地域の木に触れ、文字の形や配置を考える。小さな木片が、自分の手を通して飾りへ変わる体験だ。
12月12日は、コーヒーの豆袋と、講師の庭で採れた野花をドライにした素材でつくる「ミニボタニカルリース作り」。講師は京都のハンドメイド店「土の香(つちのこ)」の芦名智子氏で、料金は1,500円(税込)。主催者はこれを「アップサイクルリース」と紹介している。
館内には、本来は捨てられるはずだった廃材ガラスと植物を組み合わせた作品を展開する「HACOMIDORI」の、季節限定のツリーオブジェも登場する。未利用の資源を生かしたアロマオイルやボタニカルキャンドルを扱う「9KOS」は、11月25日から12月25日までポップアップを開く。
地域の木を使うこと。使い終えた素材に別の役目を与えること。その違いを知ると、飾りの見え方も少し変わる。

クリスマスツリー&ランタン
株式会社ビオスタイル プレスリリースより
坂矢木材が制作した京都産の丸木片を使うチャームづくり。
ミニボタニカルリース作り。
本来は捨てられるはずだった廃材ガラスと植物を組み合わせた作品を展開する「HACOMIDORI」の、季節限定のツリーオブジェ。
九州の豊かな自然とカルチャーを独自の香りで表現するサステナブルブランド「9KOS」

毎年、並べ替えて楽しむ——秋田・森林工芸館

秋田県仙北市の「あきた芸術村」にある森林工芸館は、木製の「ステージツリー【クリスマス】」をオンラインで受注販売している。
棚のような段に、サンタクロースやトナカイ、ベル、スノーマンなどのオーナメントを並べる。今年はサンタを下の段に、来年はトナカイを真ん中に。同じ飾りでも、配置を変えると違う風景になる。
ツリー本体はセン材、オーナメントはシナ材。本体は無塗装で木の風合いを生かし、台には着色オイル塗装、オーナメントには水性の着色塗料を施している。
サイズは幅25センチ、奥行き8センチ、高さ36.2センチ。価格は1万1,000円(税込)。名入れプレートは別売りで、注文から発送までの目安は約10営業日だ。
APAMANの発表によると、森林工芸館では2人の作り手が木製のクリスマスグッズの制作に携わっている。機械による加工に加え、仕上げや塗装は手作業で行う。
このツリーが提案するのは、素材の再利用とはまた別の、毎年同じものを楽しむ使い方だ。
箱から取り出し、家族で配置を考え、季節が過ぎたらまたしまう。飾る時間も含めて、暮らしの道具になっていく。

オーナメントを自由に配置できるステージツリー(飾り方の例。名入れプレートは別売り)。
秋田の工房で一つひとつ仕上げる木製ステージツリー。

贈りものに、素材の物語と「使う時間」を添える

端材をつないだ椅子。余り布から切り出す飾り。コーヒー豆袋のリース。そして、毎年並べ替える木のツリー。
すべてを同じ「アップサイクル」と呼ぶ必要はない。余った素材を生かすものもあれば、長く付き合う楽しさを形にしたものもある。
大切なのは、その違いを知って選ぶことだ。
「この木は、家具づくりで生まれた端材なんだよ」「この布は、柄のここが好きで選んだんだ」。そんなひとことがあれば、贈りものは値札とは別の意味を持つ。
もちろん、新しい飾りを買うことだけが、豊かなホリデーではない。すでに家にあるものを出し、直し、並べ替えるところから始めてもいい。
素材の来歴を知る。手を動かす。そして、来年も使う。
今年の贈りものには、ものだけでなく、その先の時間も添えてみたい。

※価格は税込。日程・価格・受付状況は変更されることがあるため、来店・申し込み・購入の前に各公式案内を確認したい。

参考:

マルニ木工直営4店舗とONLINE SHOPにて、「Peace, Piece」maruni minä perhonen 10th を開催(マルニ木工、2026年10月30日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000046.000099007.html

「Peace, Piece」maruni minä perhonen 10th 開催のお知らせ(マルニ木工 公式サイト。ワークショップ・トークイベントの詳細と申込案内)
https://www.maruni.com/jp/topics/post-64841.html

マルニ木工 オンラインショップ
https://webshop.maruni.com/

『Holiday with you 2026』「心満ちる、温かなつながり。」をテーマにツリー&ランタン点灯式や2つの特別なマルシェを届けるイベントを開催。(ビオスタイル、2026年10月30日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000267.000054899.html

GOOD NATURE STATION「Holiday with you 2026」公式案内
https://goodnaturestation.com/topics/event/holiday-with-you-2026/

並べ替えるたび、わが家のクリスマスに。秋田・森林工芸館、木製「ステージツリー」をオンラインで受注販売(APAMAN、2026年10月31日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000463.000049635.html

森林工芸館 オンラインショップ(ステージツリー【クリスマス】)
https://kougeikan.stores.jp/items/62ad077d0536244dd1345f03

FAQ

Q. 「Peace, Piece」とは、どんなイベントですか?
A. マルニ木工とミナ ペルホネンが直営店で重ねてきた、10回目の共同イベントである。会期は2026年11月6日から2027年1月11日まで。直営4店舗とオンラインショップで、端材を生かした家具やテキスタイルなどを展開し、ワークショップやトークイベントも開く。

Q. 紹介している商品は、すべて端材や余り布からできていますか?
A. そうではない。MARUNI60 モザイクは木の端材を、オーナメントは余り布を使うが、家具の張地やラグまで再利用素材だという説明はない。京都の丸木片は京都産とされ、森林工芸館のツリーはセン材・シナ材でつくられている。この二つを端材由来とする発表は確認できていない。

Q. 予約なしで参加できるワークショップはありますか?
A. マルニ木工の余り布のオーナメントづくりは、直営4店舗で事前の申し込みがいらない。料金は1枚550円(税込)、期間は11月6日から12月25日まで。店舗の定休日には注意したい。クッションづくりや鏡もちづくりは、事前の申し込みが必要だ。

Q. クッションづくりには、誰でも参加できますか?
A. 年齢制限はないが、自分でミシンを使える人が対象で、小さな子どもを連れての参加は控えるよう案内されている。事前の申し込みが必要で、公式の案内ではテキスタイルの選定期限を11月2日としている。これから参加を考える場合は、受け付けの可否を確かめたい。

Q. 京都のワークショップは、いつ開かれますか?
A. 京都産の丸木片のチャームづくりは11月28日で、料金は3,500円(税込)。コーヒー豆袋のミニボタニカルリース作りは12月12日で、料金は1,500円(税込)。いずれも予約サイトから申し込む。

Q. 森林工芸館のツリーはいくらですか?
A. 価格は1万1,000円(税込)。名入れプレートは別売りで、送料などの購入条件は商品ページで確かめる必要がある。注文から発送までの目安は約10営業日だ。

Q. 素材を再利用していれば、環境に良いと言い切れますか?
A. それだけでは言い切れない。今回の発表には、製造・輸送・使用・処分までを通じた環境負荷の比較は示されていない。何を再利用しているのかを確かめ、必要なものを選び、長く使うことを考えるための事例として紹介している。

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