都市課題の解決と次世代技術の融合を目指す「SusHi Tech Tokyo 2025」が、5月8日から10日まで東京ビッグサイトで開催される。スタートアップや投資家、大企業、学生、都市関係者など多様なプレイヤーが世界中から集い、交流と実践の場が広がる。主催する東京都は、50,000人以上の来場と5,000件の商談を目標に掲げている。

世界とつながる都市イノベーションの交差点、3日間の集中開催

「SusHi Tech Tokyo 2025」は、都市の持続可能性と先端技術を融合させた未来構想を発信する国際カンファレンスだ。イベント名に込められたのは、「Sustainable High-tech City」の実現に向けた意志で、江戸時代から続く循環型経済の思想と、現代の先端技術との接点を模索する姿勢がそこにある。
初日の5月8日と2日目の9日は「ビジネスデイ」として、9時から18時30分まで専門家・実務者によるセッションやマッチングイベントが展開される。最終日の10日は「パブリックデイ」として一般開放され、子どもから大人までが先端技術に触れる体験型プログラムが予定されている。
登壇者数は昨年の2倍を超える335人に上り、ユニコーン企業や海外政府関係者も登壇する。セッションは135に及び、その約8割が英語で行われるなど、国際色の強い構成となっている。注目のテーマとして、生成AI、量子技術、フードテックなどを取り上げた「Focus on」プログラムも展開される。
会場では613社のスタートアップが出展し、その約6割が海外企業だ。出展分野は都市インフラ、素材、ヘルスケア、農業技術など多岐にわたる。ピッチコンテスト「SusHi Tech Challenge 2025」には世界46の国・地域から657社が応募し、ファイナリストには7社が選出された。優勝企業には1,000万円の賞金が授与される予定だ。
さらに、スタートアップと投資家の交流を促すインベスターステージでは、著名ベンチャーキャピタリストが21のセッションを展開し、会期中の商談とネットワーキングを活性化させる。大企業との連携も強化され、パートナー企業数は昨年の29社から47社に拡大した。
シティパートナーとして参加する海外都市や政府機関は25に達し、そのうち16が独自のパビリオンを構える。国内からは35の自治体が参画し、地域経済の担い手としてのスタートアップをPRする「オールジャパンエコシステムエリア」も設置される。
学生の参加も特徴的で、300人以上のボランティアが運営に携わるほか、学生起業家によるピッチコンテスト「出世魚ピッチ」やワークショップも企画されている。
「SusHi Tech Tokyo 2025」は、単なる見本市ではなく、都市の未来像を共有し、参加者一人ひとりが社会変革の当事者となる場を提供する。持続可能な都市づくりとテクノロジーが交差する3日間は、日本発の都市イノベーションが世界に広がる契機となるだろう。
必要に応じて、事前登録やアプリのダウンロードでマッチング機能の活用が可能。詳細は公式ウェブサイトで確認できる。

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