西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)、Carbon Xtract株式会社、スパイスキューブ株式会社の三社が協力し、空気中のCO2を回収するm-DAC®技術を活用した植物工場の実証事業を実施することが決定した。大阪府のカーボンニュートラル技術開発・実証事業費補助金に採択されたこのプロジェクトは、大阪・関西万博開催期間中に弁天町駅で実施される予定。

空気中の二酸化炭素を回収するm-DAC®技術とは

この実証事業では、Carbon Xtractのm-DAC®(国立大学法人九州大学の登録商標)技術とスパイスキューブの植物工場を組み合わせ、空気中から回収したCO2を用いて光合成を促進し、野菜を育てる実験を行う。m-DAC®技術は圧倒的に高いCO2透過性を持つ革新的な分離ナノ膜技術で、世界初の小型分散型DAC装置によって、場所を選ばずに空気中のCO2を回収可能にする。実証実験は、大阪環状線弁天町駅で行われる。
m-DAC®技術は、Carbon Xtractが保有する世界初の技術で、従来のDAC装置が大型の工場サイズであるのに対し、m-DAC®技術は小型であり、場所を選ばずに設置可能な点が大きな特徴。
実証事業では、m-DAC®技術を用いた植物工場を駅や都市部各所に設置し、CO2を回収しながら新鮮な野菜を栽培することを目指すことで都市部でのCO2回収・有効活用を進め、持続可能な社会の実現に貢献する。JR西日本はこの取り組みによって野菜を近隣の店舗やレストラン、駅利用者向けに販売することも計画中。
大阪・関西万博開催期間中の実証実験期間中には、親近感を持ったキャラクター「McDacTM(マクダックTM)」によるプロモーション活動も展開される予定だ。

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