
★要点
BSIグループジャパンが、レインフォレスト・アライアンス(RA)認証の解説動画シリーズ(全3部)の完結編を公開。とりわけ取得件数の多い「サプライチェーン要件」について、登録から認証取得までの手順を日本語で整理し、企業の現場にそのまま載る実務ガイドに落とした。
★背景
世界の森林破壊の約9割は農業拡大が要因とされ、企業には“どこから来て、どう作られたか”を示す説明責任が突きつけられている。RAの2020認証プログラムはEUDR(EU森林破壊防止規則)対応の支援も掲げ、国際的な基準に基づく調達とトレーサビリティ整備を後押しする。
規格は読むだけでは機能しない。現場で“回る”設計に変換して初めて力になる。BSIは、レインフォレスト・アライアンス認証の三部作を完結させ、最終章で日本企業の取得が多いサプライチェーン要件を分解。プラットフォーム登録から監査・証跡づくりまで、つまずきやすい要所を短時間で押さえる。無料セミナーでトレーサビリティの基礎も補強し、調達の透明性を一段引き上げにかかる。
動画で“実務のつまづき”をほどく。サプライチェーン要件に特化
完結編は、サプライチェーン要件の全体像を最短ルートで把握する構成だ。参加登録、内部手順の整備、製品分離や質量収支の考え方、購買・出荷の証跡管理までを一気通貫で示す。導入社にとって最大の壁は「最初の一歩」と「現場への水平展開」。動画はその二つを同時に解きほぐす。先行公開のパート1(なぜ持続可能なサプライチェーンか)とパート2(認証の概要とメリット)と併せて、意思決定から実装までを三層で支える設計だ。
“第三者のものさし”を内製化する。RA認証の射程
RAの2020認証プログラムは、森林・生物多様性・人権・気候の視点を束ね、農場から小売までの一連の取り組みを第三者が検証する仕組みである。EUDRへの適合支援も打ち出し、欧州域内で強まる規制環境下でも説明可能性を確保しやすい。重要なのは、規格を「現場の手順」に翻訳し、監査に耐える記録を日次オペレーションに織り込むこと。動画はその翻訳作業を短縮する。
数字で語る必然——“なぜ今、認証なのか”
農業拡大が世界の森林破壊の約90%を占める。サプライチェーンの上流で起きる変化は、下流のブランドに直結する現実だ。素材や原料の移動に沿って、データも移動し、検証可能でなければならない。認証は“善意の宣言”ではなく、検証可能性という技術仕様である。だからこそ、社内の品質・購買・広報・サステナビリティが同じ地図を持つことに意味がある。
トレーサビリティを“事業の筋力”にする
導入の勘所は三つ。第一に調達と在庫の単位統一。SKUやロットとRAの帳票体系を照合する。第二に監査の“抜き打ち”想定。日常の記録だけで監査ストーリーが再現できるかを点検する。第三にコミュニケーション、環境訴求は表現規制の対象にもなる。ラベル使用ガイドと社外発信の整合を保つ。BSIは完結編の公開に合わせ、トレーサビリティの無料セミナーも案内。制度横断の視点を持ち込み、認証を単体施策から“強いオペレーション”へと昇華させる。
認証は、調達の安全弁であると同時に、価値提案の言語だ。どの農園・どの地域の人が、どんな環境条件で育てたか——物語と履歴が一致するとき、ブランドは強くなる。動画の狙いは、規格の読み解きを終わらせ、現場で動く仕組みに閉じること。制度対応が、売れる理由に変わる。
セミナー名:「食品サプライチェーンを支えるトレーサビリティと認証・監査制度の基礎と活用」解説
日時 : 11月20日(木)14:00-15:00
詳細・申し込みはこちら
https://www.bsigroup.com/ja-JP/insights-and-media/media/webinars/251028-seminar-food/
「レインフォレスト・アライアンス認証」に関するご相談は、以下のフォームよりお問い合わせください。
お問い合わせフォーム: https://www.bsigroup.com/ja-JP/forms/general-enquiry/
(参考)レインフォレスト・アライアンス認証動画(下記よりフォーム記入の上視聴ください)


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