★ここが重要!

★要点
カネカとミズノが共同開発した、100%バイオマス由来の生分解性バイオポリマー「Green Planet®」製の人工芝が、バンテリンドーム ナゴヤのウォーニングゾーンに世界で初めて採用された。摩耗によって発生するマイクロプラスチックが海水中でも微生物の働きによって最終的に水とCO₂へ分解される設計、環境配慮型のスポーツ施設だ。
★背景
スポーツ施設で広く使われる人工芝は、選手のプレーによって摩耗し、目に見えないマイクロプラスチックとなって環境中に流出するリスクを抱えていた。プラスチックによる海洋汚染が世界的な課題となる中、スポーツの感動と地球環境の保全をいかに両立させるか、新しい技術とソリューションが求められている。

プロ野球選手が踏みしめる足元の芝が、海の未来を守るかもしれない。中日ドラゴンズの本拠地・バンテリリンドーム ナゴヤが、世界で初めて「生分解性人工芝」を導入した。カネカとミズノが共同開発したこの芝は、植物由来の素材で作られ、たとえ破片が海に流出しても、やがて水と二酸化炭素に還る。スポーツを愛する全ての人々へ、新しい時代のスタジアムが示す、未来への答えだ。

“消える”マイクロプラスチック——海洋汚染問題への新たな一手

人工芝は、天候に左右されず安定したコンディションを保てる一方、長年の使用による摩耗で、微細なプラスチックの破片(マイクロプラスチック)を発生させる。これらが雨水などと共に下水を通じて海へ流出し、海洋生態系へ悪影響を及ぼすことが世界的に問題視されてきた。 この課題に対し、カネカとミズノは、カネカが開発した100%バイオマス由来の生分解性バイオポリマー「Green Planet®」を用いた人工芝を開発。この素材は、土の中だけでなく、海水中でも微生物によって水とCO2へと分解される特性を持つ。つまり、万が一マイクロプラスチックが流出しても、自然界で循環し、環境中に残留しない。

選手の安全と、地球の安全を両立する

今回、バンテリンドーム ナゴヤがこの人工芝を採用したのは、ファウルゾーンとフェンスの間の「ウォーニングゾーン」。選手が打球を追って全力で走り込む、重要なエリアだ。採用にあたっては、生分解性という環境性能だけでなく、競技を行う上での安全性、耐久性、クッション性といった、スポーツ施設としての基本性能も高く評価された。 一般的な人工芝に近い質感と性能を維持しながら、環境負荷を低減する。選手の安全と、地球の安全。その両立を、技術が現実のものとした。

ウェルネスを考える企業たちの共創

今回のプロジェクトは、素材メーカー(カネカ)、スポーツ用品メーカー(ミズノ)、そしてスタジアム運営者(ナゴヤドーム)という、三者の共創によって実現した。カネカは「世界を健康にする」というウェルネスの思想を掲げ、環境に優しいソリューションを追求する。ミズノは、長年培ってきた人工芝の技術知見を提供する。そしてナゴヤドームは、多くの人々が集う場所としての社会的責任を果たす。 それぞれの専門性と想いが交差したこの取り組みは、サステナブルなスポーツ施設の新しいスタンダードとなる可能性を秘めている。ドームに響く歓声が、クリーンな未来へのエールになる。

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