今年8月2日、政府は廃棄物削減やリサイクル推進に向け「第5次循環型社会形成推進基本計画」を閣議決定した。この「循環型社会形成推進基本計画」は、循環型社会形成推進基本法に基づき、循環型社会の形成に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るために定めたもので、概ね5年ごとに見直しを行うものとされている。平成30年6月に策定された現行計画の見直しは、令和5年11月に環境大臣から中央環境審議会に対して諮問を行い中央環境審議会で審議を行われ、令和6年7月に中央環境審議会長から答申が行われた。

大量生産・大量消費型経済から、循環経済(サーキュラーエコノミー)の時代

この「第五次循環型社会形成推進基本計画」は、現在我々が置かれている気候変動、生物多様性の保全、環境汚染の防止等の環境面の課題と合わせて、循環経済(サーキュラーエコノミー)への移行が、地方創生や質の高い暮らしの実現、産業競争力の強化や経済安全保障といった社会課題の同時解決にもつながるものであることを認め、国家戦略の重要政策として位置付けた。つまりこれからの日本は大量生産・大量消費型経済から、循環経済(サーキュラーエコノミー)の時代に転換することになる。
また具体的には、「資源循環のための事業者間連携によるライフサイクル全体での徹底的な資源循環」や「資源循環・廃棄物管理基盤の強靱化と着実な適正処理・環境再生の実行」「適正な国際資源循環体制の構築と循環産業の海外展開の推進」など5つの重要分野を特定している。
全国の各自治体、サーキュラーエコノミービジネスに関わる多くの企業にとって、2030年、2050年に向けた新しいサーキュラーエコノミーを基本とした日本の新たなエコシステムづくりとビジネスデザインの実行がいよいよスタートすることになった。

第五次循環型社会形成推進基本計画

第五次循環型社会形成推進基本計画の概要

「第五次循環型社会形成推進基本計画(案)」に対する意見募集の結果について

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