村田製作所の子会社、株式会社ピエクレックスが開発した植物由来の「電気の繊維」を全面的に採用した新アパレルブランド「ENSULO(エンスーロ)」が登場した。グラファイト株式会社が2025年4月25日から販売を開始したこのブランドは、製品の回収・堆肥化までを行う循環インフラと連携し、廃棄を前提としない新たなファッションの形を提案する。

抗菌性と生分解性を両立、循環インフラ「P-FACTS」が支える未来。

ファッション業界で持続可能性が重視される中、素材開発から廃棄後の循環までを一貫してデザインする動きが加速している。グラファイト社は、心と体を整える“リトリートウェア”を提案する新ブランド「ENSULO」を立ち上げた。このブランドの全ての製品に、ピエクレックス社が開発した植物由来の新素材「電気の繊維」ピエクレックスを採用した。
ピエクレックスは、トウモロコシなどを原料とするポリ乳酸から作られ、着用者の動きで微弱な電気を発生させる。この電気が菌の増殖を抑える効果を発揮するため、抗菌剤を使わず、洗濯を重ねても機能が持続する。「ENSULO」では、この素材の特性を活かし、ボタンや紐に至るまで全て生分解性の素材で統一。着心地の良さと環境配慮を両立させた。
この取り組みの核となるのが、ピエクレックス社が構築した循環インフラ「P-FACTS(ピーファクツ)」だ。使用済みの製品を回収し、堆肥化して土に還す仕組みで、消費者が手軽に参加できる持続可能なモデルの実現を目指す。製品の製造から廃棄まで責任を持つこの動きは、ファッション業界の廃棄問題に一石を投じ、循環型社会に向けた重要な一歩となる。

ピエクレックスホームページ
https://pieclex.com/

ENSULOホームページ
https://ensulo.jp/