株式会社ベルタが実施した「妊娠中の防災」に関するアンケート調査によると、妊娠中の女性たちが抱える災害への不安が浮き彫りになった。この調査は、2024年9月の「防災月間」に向けて、妊娠経験のある131名を対象に行われた。結果から、妊娠中の女性たちが防災対策に対する高い意識を持ちながらも、具体的な対策を講じている人は極めて少ないことが明らかとなった。

妊娠中の防災対策、取り組んでいる人はごく少数

アンケートによると、約60.5%の回答者が「自分が妊娠中に被災する可能性を考えたことがある」と答えた。さらに、妊娠中に災害が発生した場合、最も心配なこととして「お腹の子供に必要な栄養を摂取できるか」が挙げられた。これは避難所生活や自宅での被災生活のいずれにおいても共通する不安要素で、8割近くの女性が同様の懸念を抱いている。
また、「体調不良の際に頼れる環境があるか」についても不安を感じている人が多く、特に避難所での集団生活における不安、自宅での情報取得の難しさが指摘された。
一方で、防災対策をしている人の割合は64.3%に達しているが、妊娠中の特別な対策をしている人はわずか2.4%に過ぎず、防災意識が高まる中でも、妊娠中の特別な対策を実施している女性はごく一部に限られていることが分かった。また、特別な対策をしていない人の半数以上が「したいと思っていたができなかった」と答えており、妊娠中の防災対策に対するハードルの高さが示唆される。
具体的な防災対策としては、68.2%の人が「妊婦・産後向けの被災グッズの支給」を求めている。これは、保温グッズや栄養補助食品、サプリメント、哺乳瓶、衛生用品などを含み、災害時に妊娠中や産後に必要な物資が不足することへの不安が強く反映されている。また、「避難所で周囲を気にせず休める場所の提供」や「健康や出産について相談できる窓口」、「妊婦のための栄養サポート」など、妊婦に対する配慮が求められている。
被災時に特に不安視されているのが、妊娠中に必要とされる葉酸サプリの摂取が困難になることだ。83.7%の回答者が「被災時に葉酸サプリを連続で摂取できなくなることが不安」と答えており、またほとんどの人が「被災時でも葉酸サプリを摂取したい」との意向を示している。栄養補助食品の支給を望む声が多いことからも、妊娠中に必要な栄養素の確保が重要視されていることが分かる。
今回の調査結果は、妊娠中の女性たちが災害時に抱える不安や、防災対策が不足している現状を明らかにした。特に妊娠中の女性は、自分やお腹の子供の健康を守るために、特別な防災対策が必要であるにもかかわらず、実際にその対策が行われている例は少ない。
また、自治体による防災対策やサービスが十分に周知されていないことも問題で、妊婦向けの特化した対策が急務であることが浮き彫りとなった。災害が発生した後に後悔することのないよう、妊娠中の女性だけでなく、社会全体で「妊娠中の防災」に対する意識を高め、必要な対策を進める必要がある。
株式会社ベルタは、妊婦向けに特化した防災対策の一環として「プレママ防災準備BOOK」の提供や「ベルタ葉酸サプリ」の備蓄サポートを行っている。また、全国の自治体と連携し、妊婦の防災意識を高めるための取り組みを進めており、今後も妊娠中の女性が安心して生活できる環境づくりをサポートしていく方針だ。
これらの活動を通じて、妊婦に対する防災対策が一層進展し、社会全体で妊婦の安全を確保するための意識向上が求められている。


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