株式会社Sanuは、環境負荷の最小化を図り、持続可能な建築を目指す同社のフラッグシップモデルとして、新型キャビン「SANU CABIN MOSS(モス)」が完成し、2024年8月10日より北軽井沢で「北軽井沢2nd」として開業することを発表した。

動植物に配慮した設計 自然との共生を目指す新型キャビン

「SANU CABIN MOSS」は、動植物への影響を考慮した設計が特徴的だ。開発に携わったADX社との共同開発によって、環境負荷を最小限に抑えるプレハブ工法を採用。現地での施工期間を2週間に短縮することに成功した。キャビンの外観は自然に溶け込むような設計が施され、森に生息する鹿などの動植物への影響を極力抑える配慮がなされている。
キャビンのデザインは、木の実を模した形状で、雨水や雪が地上に落ちる際の土壌への影響を軽減する工夫が施されている。また、高床式の構造を採用することで風通しを確保し、建築物が自然環境に及ぼす負荷を最小限に抑えている。リビングとバルコニーは一体化しており、室内外の空間がシームレスに繋がる。光が差し込む天窓や、どの部屋からも自然の風景を楽しむことができる設計により、利用者は自然と一体化した生活を体験できる。
さらに、キャビンの建設に使用された木材は全て国産材で、伐採期を迎えた樹木を中心に活用することで、木質化率を39%まで拡大した。SANUは、木材の調達から製材、加工、施工に至るまでのプロセスを可視化し、透明性の高い建築を実現している。
また、キャビン内には対面式のキッチン・ダイニングが設置されており、家族や友人と一緒に料理を楽しむことができる。加えて、広々としたテラスが設けられており、焚き火を囲んで団らんの場としても利用でき、セカンドホームとしての快適さと自然との共生が両立された新しい生活スタイルが提案されている。
「SANU CABIN MOSS」は、北軽井沢を皮切りに、白馬(長野県)や南アルプス(山梨県)など、2024年内に5拠点での展開が予定されている。また、来年にはニセコ(北海道)や蓼科(長野県)など、日本全国の豊かな自然環境に次々と拠点が誕生する予定だ。
SANUは、持続可能な建築を推進する一方で、「リジェネラティブカンパニー」を目指している。キャビンの建設に伴う植林活動や、100%再生可能エネルギーの利用など、環境への配慮を徹底している。
また同社は、ADX社との協業を通じて、デジタルデータを活用したプレファブ型建築を推進している。加工工程の80%を工場で行い、現地での作業を大幅に削減することで、施工期間の短縮と自然環境への影響を最小限に抑えることに成功している。機能ごとにユニット化した工法により、メンテナンス性の向上も図られており、長く愛される建築物を目指している。


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