トイレ診断という新しい科学。

THE TOKYO TOILETでは第三者チェック機関として“トイレ診断士”を導入し、全トイレを月1回診断している。

「トイレ診断という言葉はなじみが薄いかもしれませんが、換気や臭気濃度、排水などさまざまなチェックを行い、どんな対策を取るのがベストなのか、どんな維持管理が適切か提案していく役目を担います。トイレ診断士は当社発の資格として厚生労働省の社内検定制度で認定されており、現在全国で約150 名が活躍しています」。

そう話すのは、トイレ総合メンテナンスの事業を行うアメニティの山戸代表。国家資格である臭気判定士なども兼ね備えている山戸さんは、THE TOKYO TOILET において代表自ら全トイレ診断を実施。同社のチェックリスト・報告書に基づいて設備の不具合や故障などを含めて確認、改善依頼を出し、PDCAを回しながら清掃の制度を高めているという。

「プロジェクト指導時に関係者とTHE TOKYO TOILETの維持管理にはどのようなメンテナンスが必要か話し合いをしたのですが、観光資源のレベルなら1日3 回365日の清掃が必要だ、と。これは驚くべき頻度ですが、対応してくださっている東京サニテイションさんの清掃の質や意識の高さ、そして各署と密な連携が取れているからこそ好循環を維持できていると感じます」。

山戸さんは「THE TOKYO TOILET はこれからが本番」と話す。現在も観光や視察が多い中、映画公開後はさらに話題性が高まることが予測されているからだ。「トイレは利用者の意識やメンテナンスが不適切になると、すぐに悪影響が出てしまいます。長く観光資源としていくためにも、これまで通り適切な維持管理が大事です」。

第三者チェック機関として、におい、汚れ、換気量や空気の流れ、などを専門の機器を用いて細かく調査。
さらには設備面での不具合の確認なども行っている。
アメニティ代表取締役
山戸伸考

Text Hiroko Ito Photo Hiharu Takagi