2024年8月28日、宮城県石巻市雄勝町で活動する一般社団法人MORIUMIUS FARM(モリウミアスファーム)は、日本財団の支援を受け、新たな「海と食の学び体験施設」の建設を2025年秋に開始することを発表した。この新施設の建設を通じて、同法人は地方創生と持続可能な自然再生をさらに推進していく。そして今回のプロジェクトの一環として、ワイン農園を共に育てる「農園主」の募集が、2024年9月1日から始まっている。

ワイン農園でぶどう栽培からワイン醸造までを学び、自らの手でサステナブルな未来を育てよう

モリウミアスファームは、2011年の東日本大震災で甚大な被害を受けた雄勝町で、震災からの復興と持続可能な社会づくりを目指して活動を続けてきた。今回、日本財団が進める「渚の交番プロジェクト」からの支援を受け、新たなフェーズに進むこととなった。新設される施設は、食や自然に関わる多彩な体験を通じて、訪れる人々に自然と暮らしの循環を感じてもらうことを目的としている。
今回のプロジェクトでは、ワイン農園の運営に参加する「農園主」の募集が注目されている。「農園主」として、モリウミアスファームのワイン農園でぶどう栽培からワイン醸造までを学びながら、自らの手でサステナブルな未来を育んでいくことができる。農園主募集は2024年9月1日から10月31日まで行われ、5年間の契約で一口5万円が必要となる。契約者には、ぶどう畑の区画に名前が掲示されるほか、オリジナルワインの提供やレストラン招待などの特典が用意されている。
また、農園主向けのコミュニティとして、新たに「OGATSU SHIZUKU TEAM」が発足する。このコミュニティでは、ぶどう栽培からワイン醸造までの一連の作業を体験できるプログラムが提供される。オンラインや現地での学びを通じて、農園主たちはファーム設立の背景や目的を深く理解し、共に成長する機会を得ることができる。年間を通じた活動スケジュールも公開されており、収穫や瓶詰め、ラベル貼りなど、ワイン作りの全工程を体験できる。
モリウミアスファームはこれまでにも、リジェネラティブ農業を通じて生物多様性豊かな環境を取り戻す活動を行い、農業と町づくりをテーマにしたクラウドファンディングでは約465万円の支援を集め、2023年には約1300本のぶどう苗木を植樹する大規模なイベントを実施した。
2025年秋に完成予定の新施設は、海や食に関する学びの場としてだけでなく、自然と共生する新たな地域づくりの象徴となることが期待されている。


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