地球環境問題に対する取り組みが新たな段階を迎えた。気候変動への対策に加え、建築都市に関わる総合的な問題への対応策として「ポジティブデザイン」と「イノベーション」の可能性が注目されている。8月27日(火)に日本建築学会大会のオンライン研究集会で専門家らが集まり、こうした新たな視点についての議論が行われる。

建築と都市が担うべき新たな地球環境問題への対応策

今回のパネルディスカッションは、地球環境委員会の主催で行われる。同委員会は1990年より気候変動問題を主要課題として掲げ、CO₂削減やカーボンニュートラル化を推進してきた。しかし、これまでの取り組みは、主にCO₂削減に焦点を当てていたため、建築都市が持つ総合的な特性や、そこに住む人々や生物との関わりについての検討が不足しているとの指摘があった。こうした課題に対する対応として、責任あるポジティブデザインとイノベーションの可能性について議論を行い、今後の展開へ繋ぐための手がかりを検討する。

【開催概要】
日時:8月27日(火)9:00~12:30 オンライン 第M室
司会:樋山恭助(明治大学)
副司会:齊藤雅也(札幌市立大学)
記録:川津彩可(明治大学)
主旨説明:横尾昇剛(宇都宮大学)
主題解説:
■理念共有によるステークホルダーとの双方向イノベーション 野城智也(東京都市大学)
■建築産業のイノベーション 牧住敏幸(清水建設)
■リジェネラティブデザインによるイノベーション 水出喜太郎(日建設計)
■建築設備と地域エネルギーのイノベーション 竹部友久(日本設計)
■市民参画型の都市のイノベーション 小林正美(明治大学)
討論:コーディネーター 横尾昇剛(前掲)・大村紋子(納屋)パネリスト:上記登壇者・高木智子(CSRデザイン環境投資顧問)
まとめ:齊藤雅也(前掲)

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