米国の最先端屋内農業プラットフォーム「Square Roots」を展開する株式会社Square Roots Japan(SQRJ)は、日本市場への本格参入を発表した。AIとセンサー技術を活用した環境制御により、気候や季節に左右されない持続可能な農産物の生産を可能にする。同社は2025年秋、都市部に100種類以上の気候条件を同時に再現できるデモファームを設立し、安定供給の実現を目指す。

AIとデータ活用による高品質な作物の安定生産

Square Rootsは、AIによる環境制御技術、モジュール式栽培ゾーン、高度なソフトウェア、超ローカル供給網を組み合わせた最先端の垂直農業システムを提供する。これにより、従来の農業が抱えていた天候や気候変動の影響を受けず、安定した生産が可能となる。
SQRJは、米国での成功実績をもとに、日本市場に適した生産モデルを構築する方針だ。同社は、データベース化された生育環境の最適化を通じ、特定の地域や市場ニーズに応じた作物の改良を進める。これにより、気候変動や高齢化が進む日本の農業に新たなソリューションを提供する。

伝統作物の復活と次世代農業の展開

Square Rootsの日本進出のきっかけは、一つのイチゴ農園との出会いだった。生産者の高齢化により市場から姿を消した希少な品種を、最先端技術で再現しようという構想が生まれた。アメリカと日本の専門チームが協力し、伝統的な栽培技術の保存と復活に取り組む。
同社は、都市型スマート農業の推進を掲げ、輸送コストやCO2排出の削減、水・エネルギー・土地・肥料の効率的活用を実現する持続可能な農業モデルを構築する計画だ。
SQRJは、2025年秋に都市部にデモファームを設立し、パートナー企業と連携した生産・流通モデルを構築する。今後は全国展開を視野に入れ、日本発のフードカルチャーと食のイノベーションを世界へ発信する。

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