株式会社PXPが開発した「曲がる太陽電池」が、NEDOの新エネルギー事業に採択された。この技術は、ビニールハウスを活用した太陽光発電を可能にし、燃料費とCO2排出を大幅に削減する。今年から実証実験が始まり、施設営農型の再生可能エネルギー普及が期待されている。

曲がる太陽電池は、農業者の新たなパートナーになるか。

気候変動への対応が急務となる中、再生可能エネルギーの導入が加速している。しかし、日本ではすでに太陽光設備の設置場所が限られているため、新たな導入手法が求められてきた。
そんな中、株式会社PXPは、柔軟で取り付けが簡単な「曲がる太陽電池」を開発した。この「曲がる太陽電池」は、ビニールハウスなどの農業施設に直接取り付け可能な軽量パネルで、従来必要だった補強工事なしで設置できるため、コスト削減も可能にする。
さらに、施設農業の多くは太陽光パネルがもたらす間接光でも充分に作物を育てられるため、太陽光発電との相性が良くエネルギー効率の向上が期待される。そして温調設備を備えた施設では、発電した電力をその場で自家消費することで高い電力価値を実現できる。
PXPはこれらの特性を活かし、ビニールハウスを利用した施設営農型太陽光発電を低コストで実現することを目指している。まずは本製品の実証実験を通じて、10GW以上の導入ポテンシャルを持つ市場での普及を目指し、再生可能エネルギーの主力電源化に貢献する計画だ。
今後、この「曲がる太陽電池」が農業分野にどのような変革をもたらすか。PXPと営農型「曲がる太陽電池」の動向に注目したい。

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