阪急電鉄は2025年4月から、同社全線での「全線カーボンニュートラル運行」を実施する。この取り組みでは、関西電力とのコーポレートPPA契約に基づき、新設の太陽光発電設備で発電される電力を活用する計画だ。

大阪梅田駅1年間分に相当する電力を太陽光で発電

阪急電鉄は、関西電力と提携し、2025年4月1日から全線カーボンニュートラル運行を開始する。この計画では、阪急電鉄の全線における運行および駅施設で使用する鉄道用電力を、実質的に再生可能エネルギーに切り替えることで、年間約14.3万トンのCO2排出量を削減する。これは一般家庭約5.6万世帯分の年間CO2排出量に相当する。
さらに、同社は関西電力とのコーポレートPPA契約を締結し、新たに設置される太陽光発電設備で年間約950万kWhの電力を供給する予定だ。この発電量は、大阪梅田駅1年分の電力消費に相当し、約4,000トンのCO2排出削減を実現する。新設の太陽光発電設備は、同社の脱炭素社会実現への取り組みを加速させ、環境価値の創出に寄与するだろう。
阪急電鉄は、この取組みを通じて、鉄道業界全体における環境負荷の軽減に向けた革新をリードする姿勢を示している。鉄道会社がコーポレートPPAを活用して鉄道用電力の一部を再生可能エネルギーに置き換えるのは、全国初の試みとなる。
■脱炭素社会実現に向けた鉄道の環境優位性の理解促進について
一般社団法人日本民営鉄道協会とJRグループ各社では、日本のカーボンニュートラルの実現に向けて、相対的に低炭素な輸送モードである鉄道のさらなる利用促進(モーダルシフト)をめざすとともに、鉄道の環境優位性に対する社会的な理解促進のため、共通ロゴマークとスローガンを定め、鉄道業界一丸でPRに取り組んでいる。

日本民営鉄道協会ホームページはこちら

阪急電鉄ホームページはこちら

関西電力ホームページはこちら