
★要点
山形・南陽のアップサイクル着物ブランド「おうんちゃん」が、NYFW2026への出展を目指し国内外の専門家と協働体制を整え、本格始動。地域に根づく着物文化の記憶を現代的に再解釈し、新たな物語として世界に届ける挑戦。2026年2月のコレクション発表に向け、デザイン・製作・流通の全工程を跨ぐ体制を構築中。
★背景
日本伝統の技術や素材を現代のファッションに橋渡しする動きが加速。長期的な視野での地域ブランドの持続と、グローバル市場へのアクセスを同時に狙う動きが増えている。NYFW出展は、山形・南陽の技術・文化を世界に伝える重要な機会となる。
山形の小さな蔵から生まれたアップサイクル着物ブランド「おうんちゃん」(山形県南陽市宮内3567-4 代表:渋谷純子)が、NYFW2026出展を軸に世界市場への扉を開く。同ブランドは、ほどかれた着物の布に残る時間や祈りを、現代の衣服として再構成する試みで、伝統技術と最新のデザイン支援を組み合わせた総合プロジェクトとして動き出した。舞台はニューヨーク、そして世界。世界最大級のファッションの舞台で、日本の地方から“別の答え”を提示しようとしている。
伝統技術×現代デザインの融合――山形から世界へ、記憶を仕立て直す
おうんちゃんは、山形・南陽で育まれた着物文化の「記憶」を現代的に再解釈するブランドだ。古布や着物を丁寧にほどき、新たな形で仕立て直すアップサイクル技術を核に、時間を纏う服として再提案している。NYFW 2026出展は、この技術とデザインの結晶を世界に示す機会であると同時に、過去の素材を壊さず活かす発想は、サステナブルなファッションの核心でもある。

世界連携プロジェクト体制――国内外の専門家と連携する設計と製作の新しい形
本プロジェクトは、山形・南陽を拠点に、国内外の専門家と連携する体制を整え、コレクションの企画から生産、プロモーションまでを跨る統合的な支援体制を構築している。デザイナーだけでなく、パターンメイキング、縫製、素材調達、ブランド戦略、海外市場のコンサルティングなど、多分野の専門家が一丸となって進行。NYFWという国際舞台を前に、現地のパートナーシップと日本の伝統技術を結びつける動きが加速する。

Spiritual Coutureとは何か――時間と祈りを纏う新しい表現
同ブランドは、単なるアップサイクル服ではなく、着物に宿る祈りや時間の記憶を現代的に解釈した“精神的装い”として、”時間を纏う服”=Spiritual Coutureを提案する。柄の再配置や素材の組み合わせ、縫製の技術を通じて、着る人の内面と外界をつなぐ物語を紡ぐ。NYFWでの披露は、Spiritual Coutureを通じた伝統技術の新たな解釈と、現代ファッションの価値観を対話させる場になる。

今後のロードマップ――2026年2月のコレクション公開へ向けた具体的進行
現在、プロジェクトはコレクションのデザイン確定、量産体制の整備、海外パートナーの確保、展示・イベントの企画などを同時進行させている。重要な要素として、素材の再利用可能性、製作工程の透明性、ブランドの国際的な認知度向上が挙げられる。2026年1月には第二弾リリース情報を出す予定で、全体像の最終調整を進めている。
会社情報
会社名:OUNCHAN(おうんちゃん)
代表者:渋谷純子
所在地:山形県南陽市宮内3567-4
電話番号:070-5633-1688(受付時間9:00~17:00)
メールアドレス:ounchan.kimono@gmail.com
ウェブサイト:https://kimono-oun.com/
インスタグラム:https://www.instagram.com/ounchan_kimono/
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